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一話 きたぜ!アローリア!

「本当にここに異世界から来た少年なんているのか?」


ここはアローリアの普段はけして人が近づくことはない危険な森の中


「ええ、あのお方が未来視(ときよみ)で視たって言うんだから間違いないわ」


「だからってこんな場所じゃ俺たちですら危ないぜ」


話しながら歩いているユメノ・ドリームとブサイ・K・ベアーはこのアローリアでも上から数えて7~8番目くらいと言われるほどの実力者だ。ブサイは何か決意を固めたのかユメノのいる方向から顔をそらす


「でさ!ユメノ!この異世界から来た少年を保護する任務が終わって街まで無事戻れたらさ・・・結婚しよう!」



ブサイは唐突にプロポーズしユメノの方へと振り向いた





そこにいたのはユメノの生首を持った少年の姿だった・・・


「オレ・・・ニンゲン・・・コロス・・・」


「うわあああああああぁぁぁぁぁ!!ユメノ!!ユメノーーーー!!なぜだ!なぜこんなことを!!」


少年は静かに自分の過去を普通に話し始めた・・・




________________________





「ここは・・・確か俺変な穴に落とされて・・・」


サトシはアローリアと呼ばれる異世界のとある森にいた


「ゴギャアアアアアアア!」


「な、なんだこいつは・・・!」


森の中を探索していると身長2m以上はあろう巨大なゴリラのような生物に出くわしてしまった


「や、やめろ!お、襲わないでくれ・・・!」


サトシは見たこともないような巨大なゴリラのようなものに怯え必死に訴えかけた・・・すると


「襲わないさ!君、ここは初めてだろ?案内するよ!お腹はすいてないかい?」


なんていい奴なんだ・・・このゴリラのようなものは・・・


「あ、ありがとう・・・しかしなんで言葉が分かるんだろうか・・・もしかしてこれがオーファンが言ってた能力なのかな?」


「こっちだ!ついてきて!」


あいつ・・・いい奴だ!


「おまえ、見た目が怖いから絶対襲われると思ったよ・・・でも話してみるとめちゃくちゃいい奴だな!」


「そうさ!僕たちは魔物といわれて人間たちから迫害されて殺されたりもしてるけど、それでも僕たち魔物は人間とはけして争いたくないと思ってるんだ!・・・というか君はなぜ僕の言葉が分かるんだい?」


「よく分からないけど分かるぜ!」


「へー」


それからサトシはこの森でこのゴリラのようなものや他の魔物たちと1年間この森で家族のように過ごしてきた。そしてそれは永遠に続くと思われた・・・そう・・・あの日が来るまでは・・・



「この森は未開の地!魔物が大量にいると推測されます!魔物をすべて殺し我ら人間の領地を増やしましょう!行け!!」


リーダーであろう女が指示を出すとそこにいた数千の軍勢は森に侵略を始め森の魔物を殺し始めた・・・


「何だよこれ・・・俺たちが何をしたんだ・・・この森の魔物たちはみんな草食だ!」


「にげろサトシ・・・おまえは人間だ・・・抵抗しなければきっと保護してもらえる・・・」


「おまえと離れるなら俺は人間じゃなくていいよ・・・二人で逃げよう・・・」


二人が話していると不意に空から巨大な岩が降りそそぐ


「危ない!サトシ!」


ゴリラのようなものはサトシをかばい首から下が全てつぶれてしまった・・・


「サトシ・・・最後まで・・・名前・・・教えて・・・なかったな・・・」


ゴリラのようなものは静かに息を引き取った・・・









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