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レッドライト  desire  作者: ム太郎22
リベリト村
6/21

旅立ち

 次の日、ラージュは早々に村を出ることになった。

 ラージュの母と父、ミルフィが村の門まで見送りに来ていた。

「旅先では体調に気を付けるんだよ」

 母のエルが気づかわしげに言う。

「大丈夫だよ、小さい時から風邪なんてそうひかなかっただろ?」

「いや、お前は水浴びが好きでよく湖に行って風邪をひいてたからね」

「そんなことねぇよ」

 ラージュはエルの言葉を恥ずかし気に否定する。

「ラージュ、お前は自衛団の中じゃ普通だったな、なに大抵の普通の魔物にはやられはしないさ」

 父のビルがそう言う。

「いや、確かにそうかもしれないが、もう少しましな言い回しはなかったのかよ」

 ラージュは笑いながら父の言葉に内心あきれる。

「ラージュ」

 ミルフィがラージュを呼ぶ。

「あんた、村の外で生きていけんの?もしダメそうならいつでも帰ってきなよ」

「村に迷惑はこれ以上かけれない、でもミルフィ、ありがとう」

「ラージュ」

 父のビルが落ち着いた口調で言う。

「勘違いするんじゃねぇぞ、お前はリーシア嬢ちゃんとネイバーに世話になることになる、お前はお前の意思で村を出ていくんだ。二人のせいでは決してないからな」

「「「元気で、ラージュ」」」

 ビルとエル、ミルフィはそう言ってラージュを送り出した。


 3人は徒歩で街道を目指した。

 リーシアとネイバーが乗っていた馬は魔族との戦いで死んでしまった。

 ラージュは口数少なく歩く。

 リーシアは時々ラージュをチラっとみてすぐに申し訳なさそうに目をそらした。


 しばらく歩いているとネイバーが言った。

「ここらで休憩だ」

「大丈夫だ、まだ歩ける」

 ネイバーの言葉を否定するラージュ。

「いや、休むべきだ旅をするには体調管理も大切だ、無理をして体調を崩しては命に係わるからな」

「わかったよ」

 ラージュはネイバーの言葉に従うことにした。


 休憩中、ラージュはこの旅についてリーシアとネイバーに話を聞いた。

「この旅にあてはあるのか?俺は魔族に狙われる、何処に向かっているんだ?」

「私とネイバーは封印の地から逃げて来ました、しかし私は水の神ウォーティアの啓示を受け、聖者ゼラムの足跡をたどろうと思います」


「聖者ゼラムの足跡?」

 ラージュは不思議そうにリーシアに尋ねた。

「ええ、ラージュさんに宿った魔剣ファルメールを封印した人物です」

 リーシアは静かにそう答えた。

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