魔剣の光
新たに表れた魔族に対応するべく村長が指揮を取る。
「ボウガン隊上空の魔族を牽制!!放て!!」
上空の魔族にボウガン隊が矢で攻撃を始める、しかし。
魔族の使う魔法なのだろう。
上空の魔族に届く前にボウガンの矢は焼け消えてゆく。
「羽虫のような攻撃では私には勝てませんよ」
上空の魔族はそう言って空に手を掲げる。
次の瞬間、上空から巨大な火球が降り注いできた。
ボウガン隊に黒い炎の雨が降り注ぎ、村長が瞬時にエレメントを展開、ボウガン隊を守る。
村長の瞬時の判断で致命傷を負った人はいなかったが、何人かは負傷した。
地に伏していた魔族の元へあとから現れた魔族が舞い降りる。
「大丈夫ですか?コルディア」
「申し訳ありません、スワールさま」
地に伏していたコルディアに空から舞い降りた魔族スワールが手を差し伸べる。空から舞い降りた魔族は声からして男だと推測できた、赤い瞳に真っ赤な肌をしており頭には角がある。
「エレメント使いよ、魔剣を渡せばこの村は見逃してやろうと思ったが、よくも可愛い部下をいじめてくれましたね。この村の者は皆殺しだ!!」
スワールは村長にそう言うと村に一斉に炎をまき散らした。
ラージュ達にも炎の雨が降り注ぐ。
「どうすればいいんだよぉ」
「これじゃ動けない」
「村長のエレメントで守られている内は大丈夫です」
「「動けないだろ!!」」
ラドックとラージュがウィレッドの言葉に苛立たし気に言葉を返す。
「コルディア、娘を探しなさい」
「了解しました」
スワールはコルディアに命令され、村の奥に入って行こうとする。
その時、馬に乗っていた少女がコルディアの前に走り出て来た。
「お願いです、魔剣は渡します。村の人には手を出さないでください」
「リーシア様いけません」
馬に乗っていた少女の後を馬に乗っていた男が追いかけてかばうようにスワールの前に立ちはだかる。
「いいのです、ネイバーもう私達は逃げ場がない、村も巻き込んでしまった、もうどうしようもないのです」
「何してるんだ?あのバカ女殺されるぞ!!」
ラドックがいらだった声でそういう。
リーシアと呼ばれた少女はネイバーという男をよけてスワールの前に出て青いクリスタルをコルディアに差し出す。
「これが魔剣ファルメールの封印石です、お願いです、これと私の命で許してください」
「よかろう」
コルディアはリーシアから封印石をひったくった。
「馬鹿な娘め、スワール様の言葉が聞こえなかったのか?村の者は皆殺しだ。死にたければお前を先に送ってやろう!!」
リーシアに魔法弾を放とうとする、が次の瞬間、弾かれたように魔剣の封印石を取り落とした。
「何が起こって」
コルディアは封印石を持っていた方の手をかばっていた。
封印石が次の瞬間まばゆく光始める。
リーシアが驚く。
「封印石が、いや、魔剣が反応して」
封印石が割れ、魔剣が姿を現した。
魔剣は瞬時に赤い瘴気を歪みを発する。
スワールが魔剣に近づいて触れようとするが、触れた瞬間に悲鳴を上げた。
スワールが魔剣から後ずさる。
「魔族である私が瘴気に当てられただと?この瘴気はさすがに耐えれん、逃げるぞコルディア」
スワールはコルディアと共にその場から逃げ去った。
魔剣が赤いオーラを発して光る。
他の村人達は瘴気に当てられ苦しそうだ、だがラージュはなぜか平気だった。
ラージュは魔剣に呼ばれているような気がした、いや声すら聴いていた。
「やっと会えた、やっと見つけた」
その嬉しそうな声がラージュの頭の中に響く。
「ラージュ何をしているんだ、危ないぞ」
ラドックの声などラージュには聞こえていなかった。
ラージュも不思議な光を放ち始め声に導かれ魔剣に近づいていった。
ラージュがその魔剣にたどり着き剣を引き抜いく瞬間、ラージュを覆っていた光が魔剣を包み、そして魔剣の光はラージュの光に取り込まれた。




