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レッドライト  desire  作者: ム太郎22
ライラドリック王国編
21/21

リーシアとネイバーの過去

 ラージュがリーカ村で保護され、16日目ライラドリック王国、王都ミュレトリアからの救援がやってきた。


 そこにはリーシアの見知った顔があった。


「グーラム師団長、お久しぶりです」

 リーシアはそう言って、歳のいった人に声をかけた。


「おお、貴方はやはりリーシア殿であったか、元気そうでなによりでございます、もうあれから12年、立派になりましたな」


 グーラム師団長は嬉しそうにそういった。

「ところで」とグーラム師団長はリーシアに言い。

「二人で話をしたい、よろしいですかな?」


 ええ、とリーシアが言うとネイバーもリーシアについていくために立ち上がった。


 グーラム師団長はまぁいいと言って、ラージュだけを残して3人で部屋の中に入っていった。


 部屋に入ったグーラム師団長は、ネイバーにまず声をかけた。


「ネイバー、ワシは君を見ていると痛ましくてたまらん、いい加減目を覚ますべきじゃ」

 グーラム師団長はため息交じりにそう言った。


「いいえ、これが私の生き方です、ほかの道などありはしません」

 ネイバーは顔色を変えずにそういった。


「まだ先代の巫女ミレットを思っているのか?」

 グーラム師団長はネイバーに問う。


「ええ……」とネイバーは目を伏せてそう言った。



「ネイバー、忘れろとは言わない、だが君ももう32歳だ、魔剣の巫女はせいぜい長く生きても25歳。救う道はない。もう自分の道を歩んだらどうだ?」


 ネイバーはその言葉を無言で返した。


「リーシア様、封印の地はなくなったのです。王都ミュレトリアにてライラドリック王族に戻りませぬか?」


「それは私の父、ラファスト・ライラドリックのお考えでしょうか?」


「さようでございます。」


「いいえ、私は魔剣の巫女、職務を放棄することはできません」


「魔剣の巫女などともうどうでもいい。どうしてこう封印の地のやつらは意地っぱりばかりなのじゃ」

 グーラム師団長は悲しそうに声を荒げた。


「グーラム師団長、お願いがあるのです」リーシアはグーラム師団長にそう言った。


「リーシア様の願いしかと聞き受けましょう、どのようなご用件ですかな?」


「首都ミュレトリアに戻ることはできません、しかし、少々図書館と数日過ごす部屋を貸してほしいのです」

「それぐらいはお安い御用でございます」

 グーラムはかしこまりそう言った。


「それと、お伝えしたいことが。魔剣はもう私の手を離れてしまいました」

 リーシアのその言葉にグーラム師団長は度肝を抜かれたような顔をした。


「ではいま、魔剣はどちらに?」

「ラージュという者の魂の中に」

 その言葉と共に部屋は静寂に満たされた。


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