魔教徒達
ラージュ達は更に街道を北上し、ライラドリック王国の首都、ミュレトリアに後2週間の場所に来ていた。
ラージュも剣術の稽古に少し慣れ、ネイバーの流派の受け流し流の剣術の基礎である受け流しのコツを教えてもらっていた。
そしてリーシアにも文字を教えてもらい、看板に書いてある橋や宿、武器屋、防具屋程度は読めるようになった、俺はまだ本物の看板の宿や武器屋は読んだことがないんだが……
ラージュは馬車にゆられ、居眠りしていると、突然馬車が止まった。
「どうしたのでしょう?」
リーシアがそう言うと、馬車を操作していた護衛の一人が言った。
「道の真ん中におかしな格好の集団が、恐らく魔教徒かと」
「狙いは私たちの様ですね」
リーシアは馬車から外を見ながらそう言った。
「我らは大いなる魔に仕えし者なり、加護にすがりし異教徒達よ、魔の力の前に恐怖するがいい」
「警告する!!ただちに道を開け、武器を捨てろ!!」
ライラドリック王国兵が魔教徒達に警告する。
「ただちに武器を捨てろ」
だが、魔教徒の一人が何事かつぶやくと、炎の塊を放って来た。護衛隊の一人がエレメントの光の壁で炎のかたまりを防ぐ。
「人にエレメントを向けるなんて」
ラージュの言葉にリーシアが答える。
「あれはエレメントではありません、魔神を崇め魔族に与する物がその恩恵によって扱う術、正確には魔法です」
魔教徒達は何かを口ずさみながら地面に怪しい文様を書き始める。
「仕方ない、ボウガン隊かまえ!!奴らの儀式を阻止しろ!!」
護衛のライラドリック王国兵達が動き出す。護衛の中でエレメントを使える者はエレメントを発動し、そうでない者はボウガンをかまえる。
ライラドリック王国兵はまず息を合わせ、ボウガンとエレメントを同時に発射した。
しかし、敵も魔法の壁でライラドリック王国兵が放ったそれらを防ぎ、弾き飛ばす。
その間にも魔教徒達は、地面に文様を書き続けていた。
指揮官は焦る。
「嫌な予感がする、魔教徒達の儀式を止めることが最優先だ!!剣を取れ槍を取れ、近接戦闘を仕掛ける」
「了解!!」
護衛の兵士達が答え、魔教徒の魔法をかわし、盾などで防ぎながら近づいていく。
護衛隊長も遠距離から敵の戦力を削りたかったが、儀式が危険だと判断し、近距離からの直接戦闘で短期決戦を挑んだ。
「ネイバー、加勢してください、嫌な予感がします」
リーシアの言葉にネイバーは「わかりました」
と言って馬車を降りた。




