リベリト村
ル・シルガ歴2050年
僻地の村リベリトから物語は始まる。
「つい最近魔物が強くなってきた」
「魔族と人間の戦争が始まるんじゃないのか?」
短いストレートの黒い髪にせいたんな顔つきのラージュはそんな年長の自衛団の声に耳を傾けていた。
リベリト村自衛団の16歳、ラージュは若い自衛団として村の自衛団に入っていた。
一つ年上の兄貴分で茶髪の大斧を振り回すラドックに、幼馴染のミルフィの弟で一つ年下の金髪のボウガン使いのウィレッドと自衛団の建物の一角に座っていた。
今日も一角ウサギが現れ、早いうちに討伐を行った。
「もう魔物はこりごりだ、どうせ魔物の討伐が終わっても畑仕事に戻らないといけないしな、何がもらえるでもないし」ラドックはうんざりしながらそう言った。
「ラドック仕方ない、1年前に畑に魔物が入り込んだ時には食料不足で困ってたんだ」ラージュはそう言ってラドックをなだめる。
「あの時は大変でしたね、水を飲んでしのいでましたからね」ウィレッドがボウガンの手入れをしながら言う。
ここは自衛団の建物と言っても、武器庫の様なものだ、少々作りが頑丈なレンガでできたボロの武器庫。
「ラドック、ラージュ、ウィレッド。女達はせっせと頑張ってるぞはよ畑に行かんか」
そう言って白い髪を蓄え、ひょろ長い体格の老人、村長が急かして来た。
「僕はボウガンの手入れをしてから」
ウィレッドがそう言う。
「しかたねぇなあ、ラージュ行くぞ」
そう言われたラージュはラドックに続いて畑仕事へと出ていった。
ラージュとラドックは畑へと着いた、そこではラージュと同い年で赤毛のミルフィがせっせと畑仕事をしていた。
「二人ともお疲れ様」ミルフィはそう言いながらラドックにクワを渡す。
今は春、作物の種を植えるのに大忙しの時期だ。
「ミルフィもお疲れ」
「ラージュも早く」そう言われラージュもミルフィにクワを渡された。
畑仕事が終わり、くたくたに疲れたラージュは家に帰る。
「ラージュお帰り」赤毛の髪を短く切りそろえている母のエルがそう言ってラージュを迎え入れる。
「お母さん、今日の晩御飯は何?」
「煮豆のスープよ」
「またか、まぁわかってたけど」
そう言ったラージュに少し非難の目をエルが向けてきた。
「あー、剣でも磨いてこよう」
そう言ってその場を誤魔化した。
外で剣を磨いていると、畑仕事からラージュと同じ色の黒髪をぼさぼさに生やした父のビルが帰ってくる。
「おお、ラージュ。剣磨きか関心だな、今日も魔物の討伐ご苦労だったな」
「ありがとう父さん」
ラージュがそう言うと。ビルが言う。
「もういいだろう、もう暗くなる剣を磨くのは朝一番にしろ、辺りが暗くなっちゃ危ないからな」
そうビルに言われラージュは大人しくビルの後に着いて、家の中に入って行った。