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『橋元 京子』彼女はー。
京子は、スタンバっていた。
橋元 京子ー。41歳。
大学生の頃に、演劇部にいた京子は、演じることに目覚めて、舞台に立つようになった。顔立ちが地味な京子は、いつも脇役だった。
それでも、演技することが楽しかった。大学を卒業して、小さな芸能事務所に入った。
仕事は、やはり地味だった。それこそ、エキストラに近い役も多かった。それでも、『演じる』ことが楽しかった。
(いつか、どこかで主役に、なれるかも・・)
そんな期待もあって、この歳まで頑張ってきた。
そして、今、人気絶頂の男優と一緒に、映画の準主役に抜擢されたのだ。
初めて自分に、当たる明るいスポットライトに、京子は、ときめいた。今までの自分のキャリアをフルに生かした、演技を見事に、やってのけた。
話は、少しさかのぼるー。




