表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/108

第3話~叶わぬ理想、桃園の誓い~

長くする予定はなかったんだけど、今まで1番長くなってしまった。週末は忙しくて連投は無理だな。それではどうぞ!

星達と別れ、1週間程が過ぎた。街や村を転々としながら旅を続けていた。その間、賊とは何組も出くわすことになった。少ない時で50人、多い時で700人ぐらいだ。幽州には到着したんだが、今いる場所の森の中に賊のアジトがあるという情報を掴み、向かってみたが、


昴「もぬけの殻か。」


どうやら既に移動した後らしい。


昴「はぁ、これで3箇所目か。」


前にも見つけたが空振りだった。溜め息も3回目だ。つうか日も暮れてきたな。よし!野宿をしよう!そんじゃ手始めに・・・・


熊「グオォォ!」


昴「・・・・・。」


そこには2メートル超の熊がいた。


熊「グオォォ!」


昴「・・・・。(グゥー)」


熊「グォ?」


昴「・・・・・・ニヒッ(*^_^*)」










昴「いっただきまーす!!」






熊「(ToT)」










昴「ごちそうさま♪」








※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※




昨日は久々豪勢だったな。さすがに食いきんないから残りは旅の商人売ったら腹も懐も膨れちまった♪


それから半日たって今いる場所が幽州の啄郡という場所だ。今度はこの辺にいるらしいという情報を掴んだんだが、


昴「啄郡広ぇーよ!」


こりゃしらみ潰しは効率悪いな、それに縮地を使って駆けてきたから、


昴「腹へった。」

氣を使いすぎると身体は重くなるし腹はへるで地味にきつい。とりあえず街があるからそこ行くか。そこで腹ごしらえと情報集めだ。







※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





劉備side


劉「はぁ~、見つからないね。」


関「申し訳ありません、桃香様。」


劉「そんな!愛紗ちゃんのせいじゃないよ!」


私たちは今噂になっている天の御遣いを探しています。愛紗ちゃんはただの噂だと言っていたけどここ最近すごい評判になっている。だからきっと天の御遣い様はいる。今幽州にいるって情報を手に入れたから探してるんだけど、なかなか見つからない。


張「鈴々が必ず見つけるから心配ないのだ!」

劉「ありがとう、鈴々ちゃん♪」


張「でも今は腹ごしらえなのだ!」


関「全く!おまえというやつは。」


劉「まあまあ愛紗ちゃん。」


今鈴々ちゃんがお腹を空かせたので1度食事を取っています。食べ終わったらもう1度、ううん、見つかる何度でも探そう。私は新たに決意を胸に秘めていると、


女性「いらっしゃいませ!何になさいますか?」


昴「君のおすすめを頼むよ。」


女性「はい!ただいま//」


誰か来店したみたい。うわ~、すごい綺麗!それに愛紗ちゃんと同じ綺麗な黒髪だ。思わず見とれてしまった。じっと見たら失礼だよね?食事に集中した。しばらくすると、


「テメェ、何しやがるんだ!」


女性「申し訳ありません!」


「おいおい、この服どうしてくれんだ!」


どうやら、給仕の女性が3人組の食卓の男の人に料理をかけてしまったみたいだけど、


関「あいつら!」


劉「愛紗ちゃん、どうしたの?」


張「今横のおじさんがわざと脚をかけたのだ。」


そうかだから料理をこぼしちゃったんだ。


女性「申し訳ありません!服は弁償致しますので!」


「そうか?なら今月の店の売上全部持ってこい!」


女性「そんな今月の売上全部だなんて!」


「払えねぇか?なら姉ちゃんで勘弁してやるよ。」


男が給仕の腕を引っ張った。


女性「きゃっ!」


店主「お願いします!娘だけは勘弁してください!」


店の奥からこの店の店主が出てきた。


「金が払えねぇんだろ!?ならその変わりだ!」


店主「そ、そんな。」


関「あいつら!もう許さん!」


愛紗ちゃんが飛び出そうとしたその瞬間、


ズドーーーン!!


劉「!」


関「!」


張「にゃにゃ!」


大きな音がしたと思ったら女性の腕を引っ張った男が店の天井に突き刺さっていた。やったのはさっきの綺麗な人だ!


「テメェ、何しやが『おまえも埋まれ。』ギャハ!!」


右足で蹴られた男は今度は店の壁に突き刺さった。


「何しやがるんだ!」


昴「何じゃねぇだろ?おまえが足引っかけたくせによ。」


「くそ!」


男が逃げ出そうとしたその時、


昴「まぁ待て。」


綺麗な人が男を後ろから抱えると、


昴「せっかくだ、おまえも埋まって行け。」

そのまま持ち上げて地面に、


「ギャアァァ!!」


叩きつけた。叩きつけられた男はそのまま地面に突き刺さった。


それを見ていた奥の食卓から(今の男達の仲間かな?)5人組が出てきた。


「舐めた真似してくれるじゃねぇか!」


5人組が綺麗な人に襲おうとした時5人組の1人が、


「なぁ?こいつ今噂のあれじゃないか?」


「あれ?」


「ほら、長い黒髪、黒い外套、5尺の長剣。今次々に仲間を潰して廻ってる。」


「まさか。」


「「「「「天の御遣い!!!」」」」」


劉・関・張「!!!」


昴「自己紹介の手間が省けたな。」


「俺達だけじゃかないっこねぇ!くっ!ずらかるぞ!」


「はい!」


5人組が逃げ出した。


昴「忘れ物だ!」


綺麗な人がさっきの3人組を引き抜いて5人組に投げつけた。


「くそ!覚えてろ!」


投げられた3人組を引きずりながら逃げ出した。


「さてと、店主、お代はここ置いとくぞ。」


お金を置くと店を後にしようとした。


店主「お客様!多すぎます!」


昴「気にするな、店の修理代と後・・・迷惑料だ。」


そういうとそのまま店を出ていった、


修理代は分かるけど迷惑料ってなんだろ?いけないいけない!あの人が天の御遣い様なら早く追いかけないと!


劉「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん、行こう!」


関「了解!」


鈴「合点!」


私たちも店を飛び出した。







※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





昴side


店を出てすかさずさっきの5人組を追いかける。失神させた3人を引きずってるからそんなに早く遠くには行けないだろ。追いかけていると後ろから、


?「待って下さ~い!」


後ろから3人の女の子が追いかけてきた。


あの娘たち、さっきの飲食店にいたような、しかし1番前のピンクの女の子、何か気になるな。それはさておき、ちょうどいいな。


?「あのすみません、私たち・・・。」

昴「あぁ~すまない、君達に頼みたいことがあるんだけど。」


何か俺に用事があるみたいだけど今はそんなことより・・・、


?「ふぇっ!?」


ピンク色の髪の娘が驚いている。


昴「今すぐこの街の県令のところに行ってくれないか?」


?「県令さんのところ、ですか?」


昴「あぁ。もうまもなくこの街に賊が来る。」


?「!賊がですか!?」


?「それは本当ですか!?」


さらさらの黒髪の女の子も声を荒げて返してくる。


昴「さっきの5人組、あれは賊だ。多分今仲間を呼びに行くところだろう。」


?「そんな。」


信じられない。といった表情だ。


昴「この辺に賊が集まっているという情報があってはっていたら。大当りだった。」


最近気付いたんだが最近の賊は頭に黄色い布を巻いている傾向がある。さっきも全員巻いていたしな。まずい、さっきの賊が俺の策敵範囲を越えちまう。


昴「とにかく、県令のところに行って街の防備を固めさせてくれ!」


それだけ行って俺は賊を追いかけた。








※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※






街の外にて


昴「これはこれは。」


街の外まで賊を追いかけてきたのだが・・・


昴「これは予想外だな。」


賊は既に街の近くまで進軍していた。


さっきの奴らはおそらく偵察だってのは想像できたからこれは予想どおりなのだが、唯一の誤算が・・・、


昴「(聞いていたより賊の数が多いな。)」


情報として聞いていたのは数は500だったり700だったり800だったり。しかし今目の前に賊は明らかに、


昴「(2千はいるな。)」


情報っていうのは基本あてにならないがいくらなんでもこれは・・・・・まさか。1つの推理が頭をよぎった。

昴「(俺が集めた情報、これは・・。)」


そう俺が集めた情報は間違いでも勘違いでもなく、全て本当のことなのではないか?つまり全てが1組の賊のことを言っていたのではなく。3組それぞれの賊の情報だったのだろう。それで、この地で3組が合流した。


昴「(迷惑な話だ。)」


数は予想より多かったが。


昴「関係ない、たかが賊の2千、敵じゃない。」


敵も戦闘体制をとりはじめた。


昴「さてと・・。」


いつものあれ行くかな?俺は息を大きく吸い込み。


昴「我が名は御剣昴!乱世を憂いこの地に舞い降りた天の御遣いだ!善行改める者は武器を置いて去れ!悔い改めぬ者は天に変わりおまえたちに天罰を下す!」


賊は一瞬身体をすくませたが立ち去る様子はない。警告はここまでだ。さぁ始めよう。俺の戦を。


俺は朝陽と夕暮を引き抜き賊へと突進した。




※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





戦場は乱戦の極みとなった。剣で斬り薙ぎ突き、そして回転しながら氣弾を乱射し、前後左右の敵を葬っていった。


「ギャア!」


「グフ!」


「ガァ!」


賊は悲鳴を上げながら倒れていく。いい調子だ!


しかし300程は葬った辺りで賊に変化が起こった。残りの賊のうち半分が別方向へと進軍し始めた。


昴「(こいつら半分を俺に、半分は街を襲う気か!?)」


想像どおり、賊の半分が街へと進軍していた。


昴「くそ!行かせるか!」


あわてて追いかけようとするが残りの賊に道を阻まれる。


昴「邪魔だ!どきやがれ!」


賊を次々斬り伏せていくが、数が多すぎる。


昴「(くそ!敵を侮ったか!)」


自分の力を過信し、敵を侮ったことを後悔していると、


関「我が名は幽州の青龍刀、関雲長!皆我に続け!」


張「燕人張飛!只今参上!なのだ!」


先程の女の子達が兵を率いてやってきた。


関「行くぞ鈴々!」


張「応!なのだ!」


2人を中心に次々と賊が次々と葬られていく。


昴「(まさか偶然声を掛けた娘があの関羽に張飛だったとはな。星達の時で予想はしていたがやっぱり女の子か。)」


俺は内心驚いていた。それに、


昴「(強い。2人ともあの星と同等だ。)」


2人の武を眺めていると、


「何余所見してやが『してないよ?』グハ!」朝陽で一閃した。


昴「不意討ちするなら声出しちゃ駄目だろ。」


さてと向こう大丈夫そうだな。こっちもさっさと終わらせるか。


賊に振り返り、


昴「終幕だ。」


再び賊へ突撃した。







※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※




戦いは昴、関羽、張飛の活躍により終息を迎えた。


昴「ふぅ。」


何とか今回も守りきったか。とりあえずあの娘達のおかげだな。


俺は3人の所へ向かった。




※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





昴「援軍感謝するよ。助かった。」


礼をすると、


関「礼をするのはこちらです。貴女がいなければ街は襲われていましたし、何より貴女の武がなければ賊を撃退できませんでした。」


昴「俺だけでは守れなかった。」


関「こちらだけでも同様です。」


平行線だな。


昴「ははっ、互いのおかげ、ということで手を打たないか?」


関「ふふっ、そうですね。」


昴「なら、決まりな。」


俺は関羽に微笑みかけた。


関「・・//」


ん?顔が赤いな?まぁいいか。


?「あの!」


もう1人の女の子が話し掛けてきた。


昴「君は?」


劉「申し遅れました。私は劉備、字は玄徳です。」


予想はしていたがやっぱり劉備か。


劉「お願いがあるんです。聞いてくれますか?」


昴「何だ?」


劉「今漢王朝が腐敗して民からたくさん税金をとったり、それに喘いだ人達が盗賊となってさらに弱い人達を傷つけています。」


昴「・・・それで?」


関「官匪の横行、太守の暴政・・・今この国はこれらが負の連鎖となって強大なうねりを帯びています。」


劉「私達は弱い人達が傷つき、無念を抱いて倒れることに我慢が出来なくて、少しでも力になれるのならって、そう思って今まで旅を続けていました。」


鈴「でも、3人じゃ、もう何も出来なくなってるのだ・・。」


劉「でも、そんなことで挫けたくない。無力な私達にだって、何か出来ることはあるはず。・・だから御遣い様!」


劉備が俺に詰め寄り、


劉「そういった人達が苦しむことはなく、皆が笑って暮らせるようにするために。私達に力を貸して下さい!」


そういうと劉備が頭を下げた。


たいした理想だ。聞く人が聞けばとても甘美な理想だ。しかし、


昴「・・・皆か?」


劉「はい!」


昴「いくつか訪ねたいことがあるんだが。」

劉「何でしょう?」


昴「君達は今どうして戦ったんだ?」


劉「えっ?」


質問の意味が分からない、といった顔だな。


昴「皆が笑って暮らせるようにしたいんだろ?何故戦ったんだ?」


劉「えっ?えっ?だってあの人達は弱い人達から物や命を奪う賊だから・・・」


昴「おかしな話しだな?皆が笑って暮らせるようにしたい人間が何故戦うんだ?皆じゃないのか?」


劉「あの人達は、力があるからって好き放題暴れて、人のことを考えないケダモノみたいな奴らで・・・」


昴「なぁ劉備よ。」


劉「?」


昴「こうは考えたことはないか?その奴らの中には仲間のため、または家族のため、やむを得ず賊に成り下がるしかしかなかったものがいるとは?」


劉「!・・そんなこと・・・」


昴「無いと何で言いきれる?もちろんそうだとしても許されることじゃない。しかし仲間や家族のためにどんなこともやる・・・、これは完全なる悪か?」


劉「それは・・。」


昴「それにな、奴らだって産まれた時から賊だったわけではない。奴らは君達が言う官匪の横行、太守の暴政、こういったもの達のせいでそうならざるを得なかった。見方を変えれば奴らも被害者だ。」


劉「!・・ならあなたはあの人達の行いを認めるって言うんですか!?」


昴「そんなわけないだろ、如何なる理由があろうと人が人から何かを奪うなど許されることじゃない!」


劉「それならあなたは何のために戦ったんですか!?」


昴「この国に住む民とこれから産まれてくる次世代の子とその孫の為だ。」


劉「それは私達だって同じです!」


昴「後今この国は腐敗している。君のその理想を叶えるにはこの国そのものと戦わなければならない。その為には勢力を築く必要がある。そしてその勢力は君の理想を叶えるべく君の命令の元命をとしてゆく。君はそれらの命を背負う覚悟はあるか?」


劉「それは・・。」


昴「関羽、張飛。」


関「はい!」


張「にゃにゃ!」


昴「君達は兵の命を背負い、民の願いと劉備の理想を叶える為にその命失う覚悟はあるか?」


関「無論です。」


張「当然なのだ!」


とりあえずこの2人は大丈夫そうだな。


劉「私だって一緒です!皆が笑って暮らせるようにする為なら私だってこの命を・・、」


昴「君の場合はそれじゃ駄目だ。」


劉「えっ?」


昴「君の理想に賛同した関羽や張飛、そしてこれから君の理想に賭ける者達の為に君は死ぬことは許されない。最後の1人になるまで、極端なことを言えばそこの関羽と張飛の命を犠牲にしてでも生き延びなきゃならない。」


劉「そ・んな。」


劉備は愕然としている。


昴「それが上に立つものの役目。そして・・・・責任だ。」


劉備は依然沈黙している。


昴「劉備。君はこの国に住む力ない民の為に人を殺め、その命を背負い、そして君にこれから力を貸す将や兵達の為に戦えと、死ねと、殺せと命じる覚悟は君にあるか?」


劉「・・・・。」


劉備は答えることが出来ない。まぁ自分の理想を真っ向から正論で否定されたから無理もないか。


昴「とりあえず自覚も覚悟もないのなら、今の君に力を貸すことは出来ない。」


そう出来ない。決して叶うことはないから。


俺は劉備に背を向け、


昴「俺は明日あの街を離れる。その時にもう1度君の目指すものと君の覚悟を聞かせてくれ。」


俺はそのまま歩きだした。





※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





俺が街に向かって歩いていると、


関「お待ちください!」


関羽が追いかけてきた。


関「如何に天の御遣いあれど桃香様の理想を否定するような真似は許しません!」


それを言いにわざわざ来たのか?たいした忠義だ。俺は関羽に振り返り。


昴「なら君はおれの言ったことを1つでも否定出来るのか?」


関「・・・。」


何も言わない。無理もない、否定も肯定も関羽の信念を汚すことになる。


昴「それにな、俺の言ったことはこのまま戦い続ければいずれ気付く。ただその時では遅い。劉備は理想と現実の狭間で地獄の苦しみを味わうことになる。」


関「そんな。」


昴「それと劉備の理想は間違っていない。ただそれだけじゃ駄目なんだ。」


そう駄目なんだ。


昴「君も劉備の配下であるまえに同じ理想を抱える同士だろ?一緒に悩んで一緒に考えてあげるんだ。」


それだけ言うと再び街に向かった。







※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





劉備side


御遣い様と別れて街の人達の祝勝会もそこそこに私は早々に宿に戻り、布団に潜る。

そしてさっき御遣い様に言われたことを考える。


劉「(御遣い様の言ったことは正しいことだと思う。)」


愛紗ちゃんや鈴々ちゃんは私を信じてくれるという。


関『私は桃香様を信じます、桃香様は桃香様の信じる道をお進みください。』


張『鈴々も桃香お姉ちゃんについていくだけなのだ!』


2人供私を信じてくれている。


劉「(甘いと言われるかもしれない。呆れられるかもしれない。それでも私は・・。)」


私は1つの決意を胸に秘め、眠りについた。







※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※




昴side


翌朝街の入り口に行くと劉備、関羽、張飛の3人が待っていた。


昴「劉備、君の理想と覚悟、もう一度聞かせてもらう。」


劉「はい。」


劉備が一歩前に出た。


劉「あれから一晩考えました。御遣い様の言うとおり、私の理想を叶えるのは無理なのかもしれない。」


そこで1回止めて、


劉「それでも、・・・それでも私はこの理想を諦めたくありません!甘いかもしれない。呆れられるかもしれない。それでも完全に理想を叶えることは出来なくても少しでも理想に近づけたい。その為に私は皆と力を合わせて戦います!」


劉備は言いきった。


劉「後、愛紗ちゃんや鈴々ちゃんを犠牲にしてでも生き延びろって言いましたけど、私は死なせません!愛紗ちゃんも鈴々も御遣い様も、・・・勿論私自身も。」


と捕捉した。

それを聞いた俺の感想は、


昴「(甘い。)」


やっぱりこの一言だ。


昴「(とてつもなく甘い・・・・・・・・・・・・だけど。)」


どうしてこんなに俺の心に、俺の魂に響くんだ。劉備の言葉はまるで・・・・・・まるで。






※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※





?『昴よ!全ての民が笑って暮らせるよう力を貸せ!』


?『甘い?我と昴ならば可能じゃ。ついて参れ』






※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※



あいつとダブる。劉備とは見た目も中身も全然違うのに。

思えば初めて劉備に会った時に興味を持ったのはその為なのかもしれないな。思わず俺は、


昴「くくくっ、あはははははは!」


笑いが出てしまった。


劉「やっぱり可笑しいですか?」


劉備が心配そうに聞いてきた。


昴「違う違う、皆を守る、誰も死なせない、こんな甘い理想を語る奴が・・・・・・俺以外にもいるとは思わなくてな。」


手を胸の前で振りながら劉備に言った。


劉「えっ?えっ!?」


昴「俺も馬鹿だってことだ。」


劉「それじゃあ!」


昴「いいだろう。君の理想の為に俺の力を貸そう。」


劉「ありがとうございます!」


劉備は勢いよく頭を下げた。


昴「改めて、俺は姓は御剣、名は昴字はない。」


桃「私は劉備、字は玄徳、真名は桃香です。」


愛「私は関羽、字は雲長、真名は愛紗。」


鈴「鈴々は張飛、字は翼徳、真名は鈴々なのだ!」


昴「では桃香、愛紗、鈴々これからよろしく頼む。」


桃「よろしくね♪」


愛「よろしくお願いします。」


鈴「よろしくなのだ!」


俺と桃香、愛紗、鈴々は出会った。





※※※※※※※※※※※※※※※※※

※※※※



場所は変わって


桃「うわ~綺麗!」


愛「美しい・・まさに桃園という名にふさわしい美しさです。」


今俺達は近くの桃園に来ていた。この場所は以前に助けた店主が教えてくれた。


昴「確かに絶景だ。」


各々が桃園に感動していると、


鈴「さぁ酒なのだー。」


鈴々、少しは感動しようぜ。


愛「まったく!鈴々は!」


桃「まあまあ。」


桃香が愛紗をなだめている。酒も店主からお礼にと貰った。


昴「それじゃ始めるか?」


鈴「応!なのだ。」


それぞれ楽しんでいると1つ気になったことがあった。


昴「そういや君達は姉妹の契りは結んだのか?」


桃「そういえば。」


愛「まだですね。」


鈴「まだなのだ!」


昴「ならここらでしておいたらどうだ?」


桃「うーん、それもそうだね。」


愛「そうしましょう。」


俺は皆の杯に酒を注いだ。

これが桃園の誓いか、俺三國志でもこの場面好きだったんだよな。うーん、感動だ!

よく見ると3人供こちらを見つめている。もしかして俺を待ってるのか?


桃「早く早く♪」


俺も入るのか?姉妹じゃないんだが。俺も自身の杯に酒を注ぎ3人の前に並んだ。

杯を天に掲げ、


愛「我ら4人!」


桃「姉妹の契りをむすびしからは!」


鈴「心を同じくして助け合い、みんなで力無き人々を救うのだ!」


愛「同年、同月、同日に生まれることを得ずとも!」

桃「願わくは、同年、同月、同日に死せんことを!」


昴「乾杯!!」


チン!


桃園の誓いが今成された。


桃「4姉妹、力を合わせて頑張ろうね!」


4姉妹・・、あぁ何となくオチは読めたが、


昴「なぁ。」


桃「?」


昴「1つ言っておきたいけとがあるんだが。」


愛「何でしょう?」


昴「俺、・・・・・・・・・男だぜ?」


桃・愛・鈴「えっ!?」


やっぱりこの反応だ。もういいよ(ToT)









続く



戦闘描写下手なのにどうして入れるかな。だんだん自信なくなってきたな。感想、アドバイスありましたら宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ