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無題
日々の詩を綴ります。
夜の香りが哭いている
醸し出す暗闇から
私は足を一つ踏み出す
アスファルトに敷き詰められた
ペルソナを数えても
あの蒼い空に憧れる
右も左も前も後ろもハイイロだから
私は上を見るしかない
見たくないのに
本当は違うのに
見上げた時の
あの憧れた蒼があるなら
私はきっとたどり着く
遠くへ
遠くへ
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爪を切った朝
白い空に雨が香る
ベランダの冬咲きのクレマチスが
夜長の風と今朝の雫に耐えている
人差し指、中指、薬指のあと
小指を残してクレマチスを迎えた
閉めた窓ガラスが揺れだした頃
すでに爪には艶があった
温もりを思い出して
一つ息をする
少しでも何かを感じていただければ幸いです。