嘘の再現性
子どもの嘘が本当だったことなんて
たったの一つもないことなんて
誰もが皆分かっていること
まともに耳を貸したことなんてない
狼少年は一度目から狼少年で
三度目が来る前に少年は消える
子どもの嘘は突拍子もなくて
本来あるはずの前提を飛躍させる
尤もらしい嘘をつけないから
どうしても本当には成り得ない
嘘をつくには嘘を実現できなければ
嘘を本当にする事ができて初めて
嘘という力を発揮する
不可能な嘘は誰も信じない
可能だと見せられるからこそ
子ども騙しを超えられる