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パンクの血筋
おれは生まれながらに
パンクな男だった
おれの親父も
政治的なパンクで
おれの爺ちゃんも
パンクだった
おれの家系は
女系だが
生まれた男たちは
みんないい男だ
おれも親父も爺ちゃんも
パンクなんて
言葉が存在しない時から
みんなパンクだった
おれを除いては
パンクはおろか
ロックミュージックなんて
聴いてもいなかったが
考え方や
生き方は
まさにパンク
そのものだ
爺ちゃんは
一杯飲み屋の主人で
スポーツは万能だったらしい
おれが生まれる前に
少年野球の
審判をやっている最中に
血を吐いて
そのまま死んでしまった
おれの親父は
昔ながらの
ガンコ者で
愛国者で
ガミガミ口やかましく
教育者で
政治的な
批評家だった
いずれにしても
おれを含めて
共通して言える
ことは
おカネの力を
必ずしも
絶対的なモノとは
考えなかった
おれの家系で
男として生まれた連中は
いい男が
多かったんだろう
主流なモノとは
反する見方が出来るという
そんな血筋は完全に
おれの体の中に
脈々と受け継がれている
おれ含めて
パンクなんて
言葉が無かった時から
親父も爺ちゃんも
みんなパンクだった




