反□歌
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
それは、暑い、うだるような夏の日だった。
「あら、バレてしまった。恥ずかしい」
目の前の少女はただ照れ臭そうに笑った。
昇降口で自分の靴を引っ張り出した時、ふと忘れ物をしている事に気がついた。あれが無いと、明日の宿題に支障が出る。そう思って再度下駄箱から、上履きを取り出し、教室まで戻る。
まだ五月だと言うのに、残暑厳しく。という言葉を使いたくなる。兎に角暑い。そして早く終わって秋になって欲しい。そんな気分だった。
そうな事を考えながら階段を登っていくと、踊り場から歌声が聞こえて来た。女の声にしてはやや低く、すっと通るような声。思わず耳を傾ける。 声だけじゃない。この曲調のリズムが心臓に届くようだった。
僕は誘われるままに音楽室の扉を開けた。居たのは一人の少女。髪は長い。スカートも長い。風に靡いて揺れている。開け放たれた窓に向かって、その華奢な体躯を目一杯に伸ばし、ステップを踏むように歌っていた。
その、何処か非日常で、幻想的な様に目を奪われた。思わず呆然とその様を眺めていると、不意にその声が止まった。僕の姿が目に入ると、一瞬真っ赤になり、視線を動かした。だが直ぐに意を決したように、此方を向き直ると、照れ臭そうに笑った。
「あら、バレてしまった。恥ずかしい」
「なんで? とても素敵だった」
よく通る声も、曲調も、歌詞も、全部全部、聞き入る程に感情を揺さぶった。きっとあのまま聞いていたら、思わず泣いていたかもしれない。
「そう.......有難う。これね、ある戦士の心情を歌った歌なの」
少女は音楽室の椅子の一つを引き出すと、そこに腰掛け、頬杖を着いて、憂うように視線を外した。その行動の理由が今歌っていた歌詞に全て詰め込まれているようだった。
「自分から望んで殴った訳じゃ無いんだよ。殴ることを強制されてるの。何時も被害者にばかり目がいってしまうけども、より客観的な目で見なきゃ行けないんだなって思わせてくれた曲」
「あぁ、そうだね.......。ねぇ」
僕は歩み寄り、一歩彼女に近づく。その足音に気が付いて、彼女は顔を上げる。顔はきょとんとしていた。
「もっと聞かせて。その歌」
その願いに応えるように、少女はまた歌い出す。その切ない歌詞の意味を乗せて。
タイトル、□の部分は入れられませんでした。
きちんと意味はあります。それこそがこの小説の意味です。
今日は暑いうだるような日でした。
(熱中症にお気をつけて!!)
で、たまたま幼少期に聞いた曲の意味を今更、今更!! 知って、思わず泣いてしまいました.......。
こんなご時世ですけど、生き抜きましょう。とりあえず。




