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真っ赤できれいな花と…
そして奥の方に真っ赤できれいな花が咲いていました。
その真っ赤できれいな花から目を離せなくなり近付き、素手で触ろうとした時でした。
『危ないこん!!』
どこからか声が聞こえました。
振り向くときれいな金色の毛をしたきつねがいました。
「あの…」
『いきなりごめんこん。その花、きれいだけど毒があるこん。名前は、“彼岸花”』
「そうなんだ…。初めて知りました。ありがとう、きつねさん」
きつねさんがいなかったら、私は彼岸花という花の毒に冒されていたのだろう。
きれいだけど、毒があるんだね…と真っ赤な花を見た。
『どういたしましてこん』
初めて会ったばかりなのに優しいきつねさんだなぁ…と思った。