でも、だが、しかし、だけど
呼び出された。
あまり知らない人に。
こういうのは、告白くらいしかない。
たぶん、好きと言われるのだろう。
好きと言われると弱い。
だから、迷っていた。
指定された場所に行くと、男子が立っていた。
私は会釈をして、近づいた。
すると、ゆっくりと、その男子は喋り始めた。
「あまり、話したことはないよね」
「うん」
「でも、優しさが伝わってきたんだ」
「うん」
「だが、それを恋と言っていいのか分からなかった」
「うん」
「しかし、最近になり、目を見て話されたとき、恋に落ちたんだ」
「うん」
「だけど、自分に自信がなかった。誰かのために何か出来る人じゃなかったから」
「うん」
「でも、今は決意がある。僕と付き合ってください」
「少し、待ってもらえな、、、」
「だけど、少しでも気持ち悪いと感じたら、すぐ別れてもいいから」
「あっ、うん」
「しかし、気持ちは強すぎるから、フラれた後のことは、分からないよ」
「そう」
「だが、自分が幸せになる自信はあるよ」
「ああ」
「だけれども、、、」
真面目っぽいけど、転調が多いというか、何というか、かなり奇妙な告白だった。