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帰還  作者: ろぜ C-ruby
32/73

32:学友

 ベヒューテンの後、次々と挨拶やお祝いに来てくれる人々。

 転生仲間も大挙してお祝いを言いに来てくれる。

「それにしても、本当にティリアフラウとの結婚迄こぎ着けるとは思わなかったわ~」

 と半分あきれた表情のアイル=スターク伯爵令嬢。

「エーヴィヒルートを地で行くんじゃないか、って少し期待してた!」

 かつて攻略対象者だった、ロバート=トーム侯爵令息はニヤニヤしている。

「え~、ティリアフラウが悪役令嬢じゃないんだから、有り得ないでしょ」

 イリーナ=ホインツ伯爵令嬢は嬉しそうに笑っている。

「悪役令嬢とは程遠い、お人好し令嬢だもんね!」

 ねーっ、とイリーナと笑っているのはウェイン=ホッフノゥ侯爵令息。かつての攻略対象者で前世ではイリーナの彼氏だった。二人は今世でも想い合っている。

「いや~、でもエーヴィヒのあのティリアフラウに対しての執着はさ、()()エーヴィヒにも通じるモノが有るだろ」

 オズワルド=リーヴァ侯爵令息。彼もかつての攻略対象者。

「ちょっとティリアフラウにちょっかい出しただけで、人を殺しかねない視線で射抜いてくるからな!」

 ガウェイン=フォンケィン侯爵令息はピストルを撃つ仕草をする。彼もかつての攻略対象者。

「どんだけ、好きなんだ!みたいな」

 キリエ=ファランゲン男爵令嬢は閉じた扇子をくるくる回している。

「どんだけ~!」

 クリスティン=ラッハン男爵令嬢がツッコミを入れる。

「IKKOさんかよ!」

 ケイン=アインルー伯爵令息もツッコミをいれる。

「IKKOさん、大好きなのよ」

 クリスティンが応じる。

「解る!あの人、悪口言わないし!情に厚いタイプ!」 

 コリン=フィシィッティカイト伯爵令息が強く納得している。

 お酒が入り仲間がいるから気が弛んでしまったのか、子息・令嬢トークからかけ離れた話口調と前世話が混ざる。ここで生まれ育っても、やっぱり前世の記憶や情報が身にしみている。

 少し離れた所で様子を伺っている仲間が居る。

「ほら、こっちに来て話しなよ」

 コリンやイリーナ、ウェインが引っ張ったり押したりして連れてくる。連絡が取れなくなっていた仲間達だ。

「暫く連絡が取れなくなっていたから、心配していたけど、元気そうで本当に良かったよね!」

 キリエが安心したーと話す。

「ソレイユとシュナイダーは家業を継いで、ステファンは伯爵位を継いだって聞いたから、体調崩してないか心配してたんだぞ」

 オズワルドがソレイユ=ファイン伯爵令息とシュナイダー=デメトリアス伯爵令息の頭をグシャグシャ撫で回す。相変わらずだ。オズワルドのいつもの行動なのに、何故か…ステファン=ミッド伯爵はそれを見て困惑している。

「貴方達も結婚したって聞いたけど、どうよ、新婚生活は?」

 サーシャ=エレイン侯爵令嬢とセレスティーヌ=キュア伯爵令嬢にアイルが聞く。

「心配していたけれど、杞憂だった様ね。良かったわ、皆、元気そうで。エーヴィヒと私の為に、来てくれてありがとう」

 私はすぐ近くにいたセレスティーヌの手を握った。…手がかなり震えている。

「恐れ入ります、ティリアフラウ様。先程、ミッド伯爵、デメトリアス伯爵令息、ファイン伯爵令息、キュア伯爵令嬢とで話をしていたのですが。私共は学園在学中に、ここにいる皆様と親しくして頂いていたのでしょうか?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のです。この度の婚姻式もご招待頂いて恐悦至極ですわ。ですが皆様から何度か頂いたお手紙も、この度のご招待も、何故、頂戴したのか判らないのです」

 私はセレスティーヌの震える手を離した。

「この様なお祝いの席に、同窓生とはいえ、私の様な末端の伯爵位の者にまで目を掛けて下さり、お声掛け下さり、わたくしには勿体ない御対応を誠にありがとうございます。この度はエーヴィヒ様との御婚約おめでとうございます」

 震えたままでセレスティーヌは言う。

 ステファン、シュナイダー、ソレイユは最敬礼と共に仰々しく祝いの言葉を述べる。

 …そうか。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のか。

 サーシャの話も信じがたいものだったが、他の四人のこのかしこまった対応はおふざけでは無いだろう。五人の中で一番爵位が高いのはサーシャだから、彼女が代表として上位の私に声を掛けた…という事になる。

 他の仲間も余りの話に衝撃を受けている。

 私を強く抱きしめる感触を感じた、エーヴィヒだ。

「サーシャ=エレイン侯爵令嬢、セレスティーヌ=キュア伯爵令嬢、ステファン=ミッド伯爵、シュナイダー=デメトリアス伯爵令息、ソレイユ=ファイン伯爵令息。この度は多忙の中、私とティリアフラウ公爵令嬢の婚約式への参列感謝する。すまない。我が友人達も、同窓生の貴公等が参列したのがとても嬉しかった様だ。酒が入っている事も有、喜びに身も心も任せてしまった様だ。許されよ」

「そんな…わたくし共も、望外の喜びでございます」

 …ベヒューテンのメモの内容は、この事だったの?でもベヒューテンは私達が転生者だとは知らない。

 それでも…余りにも衝撃的で、頭が白くなってしまった。

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