次は何しようかな10
「そう言えば、何属性の魔力に反応する魔法陣を教えて貰ったの? 確か魔術って魔法陣の形で反応する属性の魔力決まってたよね」
外へ向かう途中に、恋歌は私の方を向いて問いかけてくる。その言葉を聞いた私は少し考える。
弱点の概念があるこのゲームにおいて属性は重要である。だから恋歌が聞いてくるのも分かるんだけど、何属性の魔力に反応するかってそこまで関係ないと思っていたな。あのときの魔法陣は幻想属性の魔力で反応していたけど、発動したときには火属性だったからね。
「そこの部分が確かは駄目だと思うんだけど。何属性の魔力というのは幻想属性の魔力に反応する魔法陣だよ」
冒険者ギルドに置いてあった本には書いていない属性だったけどね。多分、一般には知られてない可能性が高い。
恋歌の反応を見る限りこの予想は合っているのだろう。いつまで固まっているのかな。
「……幻想属性!? なにその中学生のときに置いてきた心を刺激する名称は。魔術について教えてくれたNPC、そんな属性教えてくれなかったんだけど」
急に動き出した恋歌は、驚いた様子で私に詰め寄ってくる。その恋歌の様子であの少女について確信を得る。
となると、あの少女が幻想属性について知っているのもおかしいな。それに[鑑定]で確認していてまだ触れられていないのが時空属性なんだけど、これもどこかで関わることになるのかね。
「お姉ちゃん、その属性についてどこで知ったの?」
「[鑑定]スキルを使うと普通に出てくるんだけど……私からすると、どうして知られていないのかが分からない」
[鑑定]スキルってそんなに珍しいスキルでもないんだから、NPCはともかくプレイヤーである恋歌が知らない理由が分からない。
そういうと、恋歌は溜息を吐いて呆れた目を私に向ける。
「[鑑定]スキルで分かるのはその物体の名称とレアリティだけって掲示板が言ってたんだけど。どこに対して[鑑定]スキルを使ったの?」
「そこら辺の空気中」
正直に答えるが、胡乱な目はまだ私に向けられている。このゲームにも掲示板があるとは思わなかった。
名称とレアリティのみって、属性は書いていなかったのかな。固有で持っている何かをばらすとチート呼ばわりされる可能性があるから隠しているのかね。私も言う気は殆どない。
空気中と答えたのが悪かったのかな。その訝しげな表情は止めて欲しいんだけど。
「空気を鑑定するのにそこまで何かってものもなかったから、誰でもできるんじゃないの?」
「赤の他人にそれを教える気はお姉ちゃんには無いんじゃない。むぅ、こんなところでテンプレートがあるとは」
恋歌は訝しげな表情を消した後に不満な表情を浮かべる。
どこまでをテンプレートとするかにもよるけれど、そこまで求めることかな。確かにゲームとかの先を予想するのには使えるけど、ある程度しか使えないよね。
確かに秘匿できるものなら隠すけどさ、今回は誰でもできるものだと思っていたんだけどな。その反応を見ると、できないんだろうね。これは属性の欄にあったものが原因だったりするのかな。
先程からの依頼が並行して存在するのに、自分が持っているスキルについても謎ができる。
これは後で優先順位付けないと、情報が絡まって訳の分からない方に行くやつだから気をつけよう。




