さてどうしようか10
途中視点変更があります。
問答が終わって時計を確認する。すると、ゲームを初めてから三時間が経過していた。ゲームを始めたときは夜ご飯を食べた後だから、今は十時くらいと思われる。
恋歌は経過していた時間に気づいて謝っている。
過ぎた時間は戻ってこないんだけどもね。まあ、ゲームは暇潰しでしかないからいいんだけど。
「そろそろ寝なきゃ明日に響くよ」
「私はもう少し遊んでるよ。街中をまだ見て回ってないのと、友達にお礼を言ってなかったからね!」
恋歌はまだ街中を探索していなかったようで、私の注意を聞かずに遊ぶようだ。
まだ、街中見て回ってなかったの。といっても、私もまだ南は見てないけどね。流石に寝る時間が減るのは、明日学校だから困る。
恋歌も学校はあるはずなんだけど、いいのかな。まともに勉強しているところ見たことはない。けど、それは私も似たようなものだから勉強に関しては何も言えない。
現実に戻ってくると、ゲーム友達から通知が来ていた。通知が来た時間を確認すると一時間程前だった。
開くと、感想を教えて欲しいという内容だった。
まあまあ良かったと思うよ。そこまで本格的に遊んでいないから、しっかりとした感想は送れないけどね。
まあ良かったというような返事をメッセージで送って、ベッドに入る。
視点変更サイド……A
ナンパされている少女を助けたところ、路地に連れ込まれる。そして、そこで会うこととなった話せない少女から依頼をされる。
唐突に起きたこの展開に、俺は困惑するしかできない。初めてVRMMOのゲームをした俺だが、AIってこんなに感情豊かなのかと驚くこととなる。プレイヤーと変わらない、この世界で生きているとこの時点で確信する。
『依頼になる。私の記憶を探して欲しい』
だから、この依頼を断れることはなかった。この少女の目には意志がはっきりと宿っていたから。
「分かった。受けよう」
何回か頼んでいて断られることの方が多かったのだろうか、俺の言葉を聞いて驚いた顔をする。
『いいの? 私は私のことを何も覚えていないけど』
少女は焦ったらように空中に文字を書いて俺に見せる。書き方は雑なように見えたが、文字を見せられたときに読みにくい字はなかった。
原因が何かは分からない。だが、知りたいと思っているのなら、それを手伝うくらいはしてもいいだろう。
「まあ時間はかかる。それに安全は保証仕切れないから命の危険はあるぞ」
その言葉は少女にとって関係ないのか、前に書いた文字は霧散する。そして、お礼の文字を書いてくる。
そこで、俺は一緒に行動することになる少女に対して重要なことをしていないことに気づく。
やべえ、自己紹介してない。
「すまん。自己紹介をしていなかったな。俺はサカキだ、よろしく」
『私は名前を覚えていない。サカキか。よろしく』




