その素晴らしい世界には祝福を
ハタセコは、実質、死んだようなものだ。
LSDが今の彼を作っている、もう、彼の本来の個性だとかは、ない。その意味彼は本当にそれで幸せなのか、哲学的にはノーとくるかもだがイエスだとも言える。個性はないという持論を持つ人も文句言えないほどにもう、彼は自分が何者なのかをわからない、でも嘘はついていない、何らかの基準だって持てている、だがいつも逸脱気味なんだ・・・・・・彼ら・・・・・・。ある意味人間をやめている。本当は自殺して消えている、それをLSDで生き延びてしまうと、そのヘッドはレディオやコンピュータどころではなくなっている。当然だがそのヘッドは”イマジン”している、どこか掴みどころがない、子供か大人かわからない、というものは、ハタセコのようなタイプの人、本当なら、生きていないような、何らかの技術で生き残っているような・・・・・・もうそのような人も、現れない、みたいなのは大抵がそれな、だけ。
閑話休題
その世界の人間はその世界を素晴らしいと言う。ようするにみんな幸せのようだ、とは限らない、が、とりあえず幸せの人のが多いようだ。実際にそうなのだともいう。
が、これは今から世界を呪って自殺しようとする人間の妄言であった。ようは、彼は、彼のような精神状態の人が、死後はそうして暮らせるといいと、願っていたとか願っていなかったとか。でも考えてはいたようだ
彼は実際はその時はこういうことを考えていたようだ、「死ねばもうあの時見ていたアニメとかゲーム、そういったものともお別れだ、そう思うとほんとに物事は限りあって、コンテンツもあれが絶対、もう他にない、世界はこの世界一つだけなんだと思える。アタリマエのことだ、でも言われてみればそうなんだな、的なものだ。ここまでの苦しい精神になってしまうと世間では威厳あるとされてる人もちっぽけに見えてくるんだ、でも惨めなのはこれから自ら死んでいくこっちのほうなのか。なんにしてもだからといって変な、荒らすようなことをして狂気ぶらないでほしい、狂気だからちっぽけじゃないとかそうとは思えない。もしそうやって荒らすならそっちのほうが安いんだってこと、いや、安いどころではない、そんなものに値段なんて付けれない。自分のように苦しむ人間になるということが、目障りで、それに理解できないからそれを皮肉るように世の中を荒らすやつは許さない、そいつのほうがよっぽどおかしくて変なのだよ、だから、死ぬ前にそいつを殺しに行くよ」と。これは彼の遺書だ。不良に精神を壊されて病んでしまった不良嫌いの彼の遺書




