3.白の世界
目が覚めたらそこは真っ白な空間だった
「なんだここ?」
悠真は辺りを見回してみると白い空間にポツンと黒い点があるのを見つける
「なんだろ」
ゆっくりと近づいてみるとそこには悠真の顔ほどの黒色で変わった模様の球体が浮かんでいた
「この空間といいこの球体といい、俺はなんでこんなとこにいるんだ?」
悠真はゆっくりと先ほど起こったことを思い出した
「ああ、思い出した。確か理華を庇って車にひかれたんだっけな」
悠真は理華を助けるために自ら車の前に飛び出していった
「まぁ最後は理華の役に立って死んだなら悔いはないかな。理華が悲しんでなければ良いんだけど」
いろんな人に必要にされたが理華の役に立てたことが純粋に嬉しかった
コロン
「ん?」
悠真は足元に転がっている赤い球体を拾ってみると先ほど見つけた黒い球体と模様が似ている
よく見てみると黒い球体からいろいろな色の球体が出てきていた
キィーーーーーン
「なんだ?」
悠真が持っている赤い球体が突然光始めた。その光はすぐに大きくなり辺り一面を覆う
光が収まったときには赤い球体は白くなり砕けた
「なんだったんだ?」
取り敢えず他の球体も拾ってみる
キィーーーーーン
先ほどと同じおとが鳴ったあと球体が光って白い球体になる
「この球体はなんなんだろ」
その時ふと、違和感を覚えた
これは....急に眠気が
悠真はその球体を拾っては光らせる行為を28回行った。回を重ねるごとに眠気が強くなりそろそろ限界に近かった
ほんとはまだ沢山あるが遠くに転がってるので取りに行けない。そして最初からあった黒い球体も同じように触ると光って白くなった
「あー、もう駄目だな。これ以上は集められん」
悠真はまだ気づいていなかった。自分がとてつもない力を手に入れていることに
「ここは本当にどこなんだ?死後の世界なのか、行ったことがないからわからんな」
眠気が強くなりよくわからないことを考えていた
何にも起きないし、もうこのまま寝てしまおう。仮に何かが来たとしても起こしてくれるだろ
そしてゆっくりと眠りについた
いやー、まさか白の世界に向こうの世界の人間が侵入するなんてな。しかも彼のほとんどを持って行っちゃうんだもんな
ま、面白そうだからいいか。これから君が何をするのか楽しみだな