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5話 「クロダ社長」


「おっと、時間だ。昼休みがもう終わっちまうよ。」

ナオキはそう言って座っていたベンチから立ち上がり、

「まあ、研究所に行くといいよ。」

といって去っていった────────



────────────────────────


午後。


キーンコーンカーンコーン



放課後のチャイムだ。

カルマ、シユン、あんざいは研究所に行くため、教室に集まった。

何故かタロウまでついてきたが…



4人は部活はサボって研究所に行った。



外見はクリーンな工場といった感じで、山の中なのに、真っ白な壁が汚れていということに、4人は不信感を抱いた。なぜなら、研究所に入ると『クロダ』という研究所の社長1人しかいなかったからだ…


「他の社員は?」

あんざいが聞く。


「ノーコメントだ。世の中には知らなくていいこともあるのだよ。」


すました顔で社長は答えた。


「さて、今日は何のようだね?」

そう言って社長は大きなソファーに腰掛けた。

待ってましたと言わんばかりに、シユンとカルマは青いカード…招待IDを社長に見せた。

「ほう…なるほど。」

そう言って社長は奥の部屋にいき、

「君たち、名前はなんだね?」

と聞いて、ひとりひとりにそれぞれ、小山やナオキと同じようなカードを作ってくれた。


「そのカードには既に全員50万円ずつ入っている。招待ボーナスだ。引き出したかったら、銀行にいくといい。コンビニのATMでもカードをスキャンすれば引き落としできるから。」



ナオキの言った通りだ…


「あと、これは君たちに返しておくよ。カルマくん、シユンくん、ケイスケくん、タロウくんの4人で、200万が振り込まれている。ナオキくんに返しておきなさい。」


そう言って社長はナオキの名前が刻まれた青いカードのみをカルマに手渡した。


「あの、小山先輩のカードも返して頂けないでしょうか?」


シユンがそう尋ねるも、社長は


「さあ……誰の事かね?小山という名の少年には覚えがないなぁ。」


とシラを切る。


シユンは社長に飛びかかりそうな勢いで睨んだ。しかし、辞めておけ。そういうかのようにタロウがシユンのかたを叩く。


カルマやあんざいは意外なタロウの一面を見て、少し驚いた。


『 世の中には知らなくていいこともあるのだよ。 』


社長のその言葉を思い出したシユンは我に帰った。




「ナオキくんのカードを持っていたということは、説明しなくていいと思うが、地下室のホムンクルスの件、処分を手伝ってくれるということかな?」



「もちろんだぜ!金のためならな!」

タロウは先程までのジメジメした空気を吹き飛ばすかのような元気な声で言った。




「ホムンクルスは至って凶暴だ。政府から暴れ出した時の銃刀の所持を許可されている。早速だが、このカタログから武器を選択してくれ。」



そう言って社長は2冊の分厚い本を持ってきた。






「これとこれかな。」


カルマはあっさりと武器を決めた。彼が選んだ武器は日本刀と小さいハンドガンだった。




「厨二病かよw刀とか戦う気あんの?」


タロウはマシンガンを指さして言った。

「これが一番実用的だ。俺はこれで行く。」



「これにしようかな。」

あんざいは手榴弾1ダースを選んだ。



「やはり戦う上では作戦と索敵が最優先事項ですね。僕はこれで行きます。」


シユンは高感度赤外線スコープと護身用にハンドガンを選んだ。

ハンドガンは軽い為、持ち運びに困らないと判断したからだ。




「はい。では、武器は2日後に届くから、心の準備をしておいて下さい。」


社長はそう言うと、奥の部屋へ入っていった。


「今日はもう帰るか。」

カルマが言うと、

「おう!」

タロウ、あんざい、シユンはそう言って賛成の意を示した。



4人はまた、夕焼けの中、帰路に移った───────
















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