3:00.ふれんど
「ひゅーめに会えない?」
Picoはショックを受けていた、自分を作ってくれた恩人に会えないことが残念に思えたのだ。
「言ったでしょう、私は待っているのだと」
「え?」
「私はここ何十年もの間、ここで人類を待っているのです」
どうやら長身のロボットはこの場所で人類を待ち続けていたらしい、長い間、それも十年単位で…、しかし疑問が残る、Picoは長身のロボットに問いた。
「ひゅーめは、僕たちを作ってひゅーめは何処に行っちゃったのさ⁉︎」
当然Picoは疑問に思ったのだった、人類は自分たちを作り出し、ロボット達を置いて一体何処へ行ってしまったのか、Picoはそれがきになった。
「その話については、移動しながら話しましょう。」
長身のロボットは一旦話を切り上げ、何処かへ移動を開始するようだ。
「移動って何処へ?」
「何も稼働しているロボットは我々だけでは無いということです、私の友人を紹介しましょう」
長身のロボットはPicoに自分の友人を紹介してくれるようである。
「ではついてきてください、案内します」
長身のロボットはバギーのような乗り物へ向き直ったが、何かに気づいたかのようにPicoに振り返った、
「そういえば、名前をまだいっていませんでしたね、私の名前はPolと申します。あなたは?」
「Picoだよ」
「名前だけは覚えているのですか…」
長身のロボットもとい、Polはバギーに振り返り、バギーに取り付けられたハシゴを登り始めた。
「あなたも登って来て下さい、私の仕事を見せます。」
Picoは慌ててハシゴに手をかけ、Polと同じようにバギーのような乗り物に登り始めた。
バギーに取り付けられたハシゴを登りきるとPolが三角形の穴の前に立っていた。
「これが私の仕事です」
と言うとPolはそのまま三角形の穴に吸い込まれるようにして入っていく、すると…
ブォン!ブロロロロロ…
バギーにエンジンがかかった。
「私は昔から車両専用のアシスト・ドロイドとして働いていたんです、ですから運転は得意ですよ!」
Polがそう言うと、バギーが動き出す
「すごい!すごい‼︎」
Picoは大はしゃぎしてバギーの上を走り回る
「しっかり掴まっていて下さいよ」
ーーバギーは速度を上げ、砂塵を巻き上げながら道を走り出した。
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