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戻ってきた日常


 元の世界に戻ってきた。

 俺達が居た高校の屋上。そう、ここで巻き込まれたのだ。

 そして学芸会のような服装もそのまま。


「これはちょっと恥ずかしいわね」


 委員長がそう呟く。それはそうだ。てかお前、頭にサークレットしたままだぞ?


「委員長、とりあえず今の正確な日付を確認しよう」


 俺はそう言って歩き出す。校内へは入れた。扉の鍵がかかってなくて良かった。

 この学校の中央ホールにはデカイ電光掲示板があり、映像を見れたり、年月単位まで時刻を確認出来る。

 俺に全員着いてきた。レンはさくらが抱っこしている。

 俺は掲示板を見た。


「2014年……8月25日だと!?」


 何と俺達が3年間、異世界を旅している間にこちらが流れた時間は1ヶ月ちょっとだった。


「嘘だろ……」


 ヒカルも唖然としている。俺達は来週から高校生を再開しなければならない。1ヶ月の行方不明は何とか言い訳を作るにしても、俺には子供がいる。高校生やってる場合ではないのだが。


「これは……要相談だな」


 俺達はひとまず家に帰ることにした。


―――――――――


 結論から言うと、俺達は「異世界召喚されていた」で話が通った。何で簡単に信じて貰えたのだろうか?と思っていたら、これはよくあることらしい。

 え?俺達の世界ってファンタジーだったの?と言わざる負えない。

 10年くらい前から異世界に召喚される若者はちょくちょく居るとのこと。

 その若者達が帰ってくると決まって特殊な能力を身につけてくるそうだ。その能力を特別に研究してる機関があるのだとか。

 

 そして俺達は全員、魔法高校という安直なネーミングな高校に編入することになった。俺は高校に通いながら、働けるようにしてもらった。


 俺とさくらの両親はレンをとても可愛がった。

 そりゃ初孫は可愛いだろうな。しかし、都合良くみんなが納得してくれて助かった。


 一応、戸籍上は俺達の年齢が変わっていないのだが、変な気分である。

 夏休み明けに6人揃って同じクラスに転入し、勉強することになった。ちなみにすぐに委員長は委員長に立候補した。

 そして既に委員長をやってる男子から実力で奪い取った。闇魔法連発で精神削りまくって……。

 元委員長は異世界組では無く、能力も大したことはなかった。

 ていうかこの高校の生徒はAクラス以外大したことなさそうだ。

 Aクラスは異世界に行ってた人が多いがそれ以外のクラスは高校に入ってから魔法を学びだしたのだ。

 まだ教育理論が確立していないので、Bクラス以下の生徒は簡単な魔法くらいしか出来ない。

 俺たちは新人だからBクラスに行くことになった。


「暇だなあ」


 俺はさくらと屋上で日向ぼっこしていた。昼ご飯が終わったところである。


「モンスターと戦ってないと、鈍っちゃいそうね」


 さくらの言うとおり。こちらの世界の非日常に放り込まれたはいいけど、向こうほどの刺激が無いので正直退屈だった。


「そんな君たちに朗報がある」


 声がした方を振り返るとそこにはヒカルが居た。


「この学校の体育祭、どういうものか知ってるか?」


 俺もさくらも知らないと言う。


「ガチバトルだよ」

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