星幽たち その4
「ねえ、熊野さん? だいぶ遅くなったけど、今からでも国際アストラルセンターを見に行く?」
「ああ、アンブラル狩りを本格的におっぱじめようっていう企業家がいるところか?」
「ここの近くだし? まだ夕方の16時30分よ」
「まだ、そんな時間か?」
トレイを置きに行ったので、シルヴァリアンも食べ終わったようだ。俺は、こくんと頷いて、さっさとマックから都会の喧騒の中へでた。
大通りをしばらく歩いて行くと、スクランブル信号機の交差点に差し掛かった。国際アストラルセンターは、その交差点を挟んだ向かい側にある。青信号になったので、大勢の通行人に混じって、行き交う人々を縫うように横断歩道を歩いて行くと、国際アストラルセンターの入り口にやっとたどり着いた。
「どう? 来てくれる時は、裏口から入って、って言われているわ。裏口を探しに行きましょう」
「うん? ああ……だけどさ、なんだか多くねえか?」
「え?」
「通行人だよ。なんか、さっきからとんでもなく大勢いるような感じしねえか?」
「……?」
俺とシルヴァリアンが後ろを振り向くと、さっきアンブラルから俺が助けてやった女の子を中心に巨大な人間の輪ができていた。
「人、人、人、人ーーー?!」
「……へ? ええええええーーー?!」
大通りから、スクランブル信号機から、国際アストラルセンターの入り口まで、大勢の人が埋め尽くしていた。
「あ、あなたもなのね? 星幽は国際アストラルセンターは裏口から入らないといけないらしいわ」
「君も?」
「ええ。私も星幽よ」
「そうか……で? ただの星幽? この人気……只者じゃないと思うけど?」
「え? 私? アイドルもしています」
「そうか……」
奇遇だ。シルヴァリアンに後で聞いたんだが、さっき助けた女の子は、正真正銘の超人気アイドルグループ STARZM・4(スター・ゼモフォー)のメンバーだった。




