星幽たち
屋上のビルで鍔迫り合いをするも、もう後がない。背後にはAIによって整備された大都会の綺麗なビルディングや道路が広がる。これは、ピンチってやつか。相棒のシルヴァリアンにも連絡をいれていなかった。
火花を散らしながら、じりじりと後ずさりを続ける。頑丈な剣だが、相手のアンブラルの持つ剣も頑丈だ。俺のスチルブレードも何やら刃こぼれしている感がいやめない。
こんなことになるのなら、最初からシルヴァリアンと一緒に仕掛ければよかったんだ。
まあ、俺が最初に仕掛けたんだが。
白昼堂々、アンブラルが人に寄生しようとしているのを目撃したので、襲いかかった。昨日の今日の俺にとっては、はじめてのアンブラル狩りだった。
スチルブレードを持つ両手の痛みをぐっと、堪えて。シルヴァリアンが来るのを待つか?
それとも、上半身の力が抜けてしまうが、なんとかアンブラルへ足蹴りをお見舞いするか?
相手のアンブラルの能面のような顔が、不規則に歪んでいる。
きっと、俺の最後だと思って笑っているのだろう。
うん! そうだ!
足蹴りにしよう!
突然アンブラルの顔が後ろを向いた。
と、途端にアンブラルの背中に数えられないほどの弾丸が正確に穴を開けた。
チャンス! 俺は左足で蹴りを決めてアンブラルを後方へおいやってから、そのまま斜めに飛び避けた。
そのままアンブラルが、地上31メートルのダイビングへ向かったので、俺は相棒のシルヴァリアンに礼を言った。
「サンキュー! シルヴァリアン!」
「もう、お昼の時間はとっくに過ぎているのに、マックでずっと待ってたんだよ。1時間20分も待ったんだからね。さすがに、一体いつになったら来るのか心配したわよ」
「よかった。こっちもいつになったら来てくれるのか心配していたんだ」




