1.外の世界
すこし短くなりました。
生まれ変わってしばらくすると、私は歩けるようになり、容姿は5歳程になって私は初めて外に出た。
それまでは、あの真っ白な空間でとても美しい女性に育てられた。
その女性はラティ・マクレーンといい、神官のような真っ白い服を着て、あなたは生まれながらに巫女になるべく修行しなければならない、と言った。
ラティは、どう見ても私の母親ではないので、私の母親について聞いて見たところ、いつかきっと会えますよ、とはぐらかされたのを覚えている。まぁ私は今もラティと一緒に生活しているので、母親のことは気にしていない。
ラティに言えば、私のしたいこと、やりたいこともできるだけ叶えてくれる。だから、ラティに、外に出たい!と、お願いしたのだ。
ラティ曰く、上がかなり渋ったらしい。ただ、条件を付けて許可されたのだ。街には行かず、指定された場所で外に出ることが、許された。
まぁ、私が外に出ることだけで十分であることは、ラティも知らない。
ラティと共に外に出ると、広がっていたのは緑色の美しい草原。
「ふわぁぁぁ!!ラティ、外にだしてくれてありがとぉ!」私は、ラティに言って抱きつくと、「どういたしまして。お気に召されたなら、私も嬉しゅうございます。」と丁寧にラティは、言って私の頭を撫でてくれた。
ラティの可愛らしい手で頭を撫でてくれるのが、私は大好きだった。
撫で方が、大河に似ていたから。
大河との約束を守るためにも、私はここで精一杯生きなければならない。
その時、草原に大きな影が差した。
私はびっくりして、ラティにしがみつくと、「大丈夫ですよ。あれは、野生の竜ですが、竜はとても温厚な生き物で、こちらから手を出さなければ、襲ってきませんから。」ラティは静かに微笑み言った。
「竜?」私は静かに呟く。もう、草原の遥か彼方を飛んで行く黒い竜を見る。
ここはどうやら、ファンタジーな異世界らしかった。
初めての投稿なので、拙いところがあります。