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コボルト討伐

オレたちキャメロン商会のメンバーは再びダイダロスダンジョンに来ていた。


今回攻略するのは第3階層だ。


この階層も前の階層と同じく、ごつごつした岩の壁の迷路となっていた。


「……リンダ、この先。」


「ああ、待ち伏せておるな。」


オレとリンダは、お互いのスマホで、この階層のマップを確認している。


リンダが今使っているスマホは一時的に貸しただけのつもりだったんだが、帰ってくる気配が微塵もないので、もうあきらめた。あんなに楽しそうに毎日使っている姿を見ると何も言えん。


マップでは、この先の曲がり角に赤い点が3つ集まっている。オレたちが通りかかるのを待っているようだ。この階層にいるのは犬の能力を持つコボルトらしいからな、早々にオレたちの気配を感じているんだろう。


「お嬢様、ここはあたしが、やります。」


「クリスか、わかったのじゃ、その新装備の威力を見せてくれ。」


「はい。」


クリスさんは、前の階層のボス部屋で手に入れた2振りの小太刀だけを左右に佩びている。これまで、2本の短剣と大きな弓と矢筒を背負っていたのに比べるとかなり、スッキリした。


その2振りの小太刀をスラリと抜くとお互いの柄の底を組み合わせた。


カシュン! ズズズ


軽快な音がして小太刀が1つになると、その刀身が少し伸びて、弦の無い弓に変貌した。


「ファイヤーアローダブル!」


掛け声と共に光の弦が現れ、刀身に8つずつの光が灯る。クリスさんは、それを引く。途中で炎の矢が2本、その手に現れ、刀身の光が2つ消える。


ギリギリギリ……


クリスさんは、コボルトが隠れている左の角とは逆の右の方に狙いを定めて弓を引いていた。なんで?


ビシュシュ!


炎の矢が2本、勢い良く飛び出した。


グイイイン!


炎の矢は途中で急速に左に曲がって、コボルトの隠れている所に飛び込んでいった。


「「ギャン!」」


犬の鳴き声みたいなものがしたかと思うと、角から身長1メートルくらいの小人サイズのなにかが飛び出して来た。全身白い毛に覆われており、頭部は犬のようだった。こいつがコボルトだな。手には大型のナイフのような物を持っている。


「ワオン!」「ギャン!」


いつのまにか、そいつの上空にいたウィンが急降下して、首筋に食いついた。


しばらく、コボルトは、じたばたと暴れていたが、ウィンが更に力を込めて食いつくとやがて、動かなくなった。


コボルトが光の粒子となって消えて行くと、後には牙と魔力検知器があった。


「ウィン。よくやったのじゃ!」


リンダが頭を撫でてやると、ウィンは嬉しそうに尻尾をブンブン振っていた。


角を確認すると、2組の牙と魔力検知器が落ちていた。クリスさんが放った炎の矢も確実に2匹のコボルトを仕留めていたようだ。


「お見事、クリスさん。あんな風に曲げて撃つこともできるんだね。」


ダブルで2本撃ち、トリプルで3本撃ちの設定はオレが教えたんだけど、曲げ撃ちができるなんて知らなかった。いつの間に習得したんだ? オレが訓練場で寝てた時か?


「はい。何回も練習で撃っている内に射線が見えるようになって、その内それが曲げられるイメージができたので、やってみたら思い通りに曲がったんです。……あたしも撫でてください。」


「そか、えらいえらい……ちゅ!」「あん。」


クリスさんが、屈みこんで頭を差し出して来たので、撫でて、ついでにキスをしておいた。あ、真っ赤になってる。可愛いなぁ。


「こんなところで、イチャつくなぁ!!」


リンダが怒りだしたので、オレたちは離れた。うん、止めてくれないと、調子にのってもっとエロいことしそうだった。


「まったく、バカップルどもめ、次に行くぞ!」


「あ、リンダちょっと待って!」


ガン!


「うぉ?」


先に歩き出そうとしたリンダに激しくぶつかる影があった。


「大丈夫かリンダ?」


ガン!


「おおお?」


駆け寄ろうとしたオレにも別の影がぶつかってきた。


「ガウワウ。」


オレとリンダのバリアにそれぞれコボルトが貼りついていた。噛み付いて、ナイフを刺そうとしているが、バリアに阻まれて上手くいっていない。


オレとリンダは腰の短剣を抜いて、そいつらをなで斬りにした。


ザシュシュ!


「「ギャン!」」


目の前で犬の頭部がコロンと転がった。うぇえ、やっぱり、グロいなぁ。


そして、そいつらは光の粒子となって消えていき、牙と魔力検知器を残した。


「リンダ、不用意に単独で飛び出しちゃだめだよ。ちゃんと、マップを確認しないと。」


オレはドロップを回収しながら、リンダに注意した。


「うむ、すまんかったのじゃ。まぁ、こいつら、素早いけど攻撃力がないからの、バリアを絶やさないようにしておけば大丈夫だと思うがの。」


「そうだね。最低限、バリアを絶やさないようにしようね。」


この後も行く先々で待ち伏せをしているコボルトどもをクリスさんの矢の曲げ撃ちで次々に撃破していった。


オレはその度にクリスさんが頭を差し出してくるので撫でてあげた。ついでにキスもしようとしたら、リンダがギロリと睨んできたので、我慢した。くそ、なんかだんだんムラムラが溜まってきたなぁ。今晩は思い切りクリスさんを可愛がってやる。


そんなことを考えながら、ダンジョン攻略を進めていたら、いつのまにか皆静かになって、真っ赤になっていた。デイジーちゃんまで? どうしたんだ?


「マ、マサル。そういえば、冒険者ギルドで二つ名を授かったそうじゃな。確か、[ビッグマーラ]とか言う。……その、流石じゃの。正にその名にふさわしいのぅ。」


「そ、そうだね。流石だね。あたいも、マサルのことが気になって仕方なくなっちまったよ。」


2人は真っ赤になって、オレの股間をガン見していた。クリスさんも。


うぉ?! いつの間にかデッカイテントが……はぁ、オレ、ダンジョンでなにやってるんだろ。こんなだから変な二つ名がついちゃうんだな。

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