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スキル クラス オンライン   作者: ARS
俺の目標とは…
12/15

オリジナル魔法

「俺とパーティを組んでくれねぇか?」


俺の言葉に二人は黙る。

あー、やっぱりダメか…。


「その前に質問したいのだけど、見たところ剣士のようだけどラアルの森で戦うだけの技量はあるの?」


ミミカが俺の実力が気になったようで聞いてきた。

これはあまり自慢できないから言いにくいんだよな…。


「まぁ、一応は8体くらいなら何とかなるかもしれないな」


「「…」」


あ、やっぱりダメか。

流石に8体ポッチじゃねぇ、もう少しステータスが高ければ倍はいけるのだが…。


周りの視線が痛い…。


「えっと、それって事実ですか?」


「はい…」


カスミの言葉に俺はいたたまれない気持ちなる。


「なら、一度パーティを組んでみましょう。

私達もボスに勝つだけの実力が無いからここに止まってるわけですし」


ミミカの意見にカスミも頷き、パーティ申請が送られた。

俺は少し嬉しくなりながらも了承をした。


**************


少し時間が経ち、俺達は今ラアルの森の奥の方まで来ていた。


「そういえば、何でお前達は強い部類に入ってるはずなのにボスを倒せないんだ?」


「それは、有り体に言えば単純なレベル不足と人脈不足かな?

ここのボスなどの素材は意外と需要性が無いから新規プレイヤー意外は物好き以外いないからほかのエリアに行けないんです」


ミミカが俺の質問に対して順当に答えていく。

なるほどな、たしかにアレの素材の希少価値って低いもんな。


「んじゃ、もう一つ。

ミミカの武器って刀だけど刀術系統のスキルは無かった気がするのだが…」


「ああ、それね。

これは剣術と短剣などのスキルで何とか使えてる感じなんです」


そういうことな。

うん?

これは敵の反応があるな。


「二人とも警戒しろ。

おそらくゴブリンが12体の群れだ」


このゲームには群れなどもあるから非常に厄介な戦闘仕様というか、設定となっている。

それでパーティ人数が最大7人とか無いわ。


俺は剣を抜いて構える。

ミミカは刀を抜かずに納刀状態で構えを取る。

後衛であるカスミは杖を握り直して各々の戦闘準備を整える。


瞬間、横からゴブリンの集団が飛び出してくる。

それに難なく俺は反応して、切りつける。

首に一閃が走り、ゴブリンは首と胴体が切断されて静かに消える。


「「えっ?」」


「どうした?

早くしないと敵が来るぞ。

ミミカはカスミの防衛だ。

カスミは詠唱をして殲滅をしてくれ」


そうして、俺は構えを直して俺の動きを伺ってくるゴブリン達に向かって走り出す。

残り11体のゴブリンを抑え込む作業に入る。


ゴブリン達が連携をしながら俺に飛びかかってきたり、俺の後ろに行こうとする度に俺は切りとばすか、蹴り飛ばすという手法を使い時間稼ぎをする。

実際、この程度ならおそらく自分一人で十分なのだろうが、俺はオリジナル魔法というのが見てみたかった。


「いきます!

下がってください」


その合図とともに俺はゴブリン達を剣で突き飛ばしてバックステップを行う。


「『マルチスピア』」


カスミのその言葉と共にカスミの周りに各属性火、水、風、氷、雷の槍が数個ずつ作られる。


それは少し軌道修正された後に同時にゴブリン達に飛んでいく。


ドンッ


着弾部分から煙を上げて吹き飛ばす。


「ふぅ、こんなものですね」


カスミはそう呟いて杖を下ろす。

それに続いてミミカが少し警戒した後、構えの姿勢を解く。

煙は晴れてゴブリンを倒したことは明白である。


「今回は出番がなかった」


悔しそうにしているミミカを傍目に俺は警戒をする。


「二人とも、警戒を解くな!」


俺は大声で二人に注意を促した直後だ。

俺の横を抜けてミミカに剣を向けたゴブリンが一匹飛び出してくる。

先程の攻撃を上手く逃れたゴブリンである。

おそらく残りHPから見ると余波は食らっている。


「え、嘘!」


ミミカが構えようとするがもう遅かった。

俺は仕方なくアレを使うことにした。

あと1秒程度の余裕しかない。

それで足りる。


俺は剣を地面に当てると同時に手のひらをゴブリンに向ける。


「mulient(接続)」


瞬間出来上がる地面にできた魔法陣と手のひらのところにできた魔法陣が謎の線により結ばれる。


「『氷の世界アイスワールド』ver接続型指向性」


瞬間、地面の魔法陣の場所から真っ直ぐにゴブリンの元まで凍らせていく。


ゴブリンは足が凍り、あと一歩のところで動きが止まる。

最後の悪あがきと言わんばかりに剣を振り上げるがその際に起きた数旬の迷いが命を奪った。

ゴブリンの体氷に包まれてジワジワとHPを削り数秒後には消えていた。


「今のは…コシキが行ったの?」


腰を抜かしているミミカが俺に質問を投げかけてくる。


「そうだが、どうかしたのか?」


「そうだがじゃない。

その魔法のコストは高い筈だ!

どうやって発動させたんだ!」


「ああ、そっちの話か」


俺が説明しようとした瞬間。


「今のは何ですか!

これは『魔導師ウィザード』と同等の魔法ですよ!」


もう一人の少女カスミにより迫られる。


「いや、そんなにすごいか?」


俺は少し考えて使用MPの計算をしてみる。

まず、大きい方は魔法の大元で34で属性魔法スキルを持っていれば軽減されるから大体17で強制展開というスキルの効果で消費MPが1.5倍で25.5の切り上げで26となる。

そして小さい方は補助だから10くらいのMP消費になって強制展開で15。

最後の接続は一応詠唱をしてるから6くらい。


合計で47のMP消費となっている。

しかし、俺の場合は25%の三乗カットされているからもっと少ない。


「うーん、消費MP45〜72のMP消費ってそんな大きな魔法か?」


「「…(あぁ、ダメだこの人は事の重要性を理解していない)」」


俺が首を傾げる中で二人に失礼なことを考えられた気がする。


「はぁ、ソロで11体のゴブリンを抑えるはとんでもないオリジナル魔法を使うわ。

何なのこの人…」


「ミミカ、気にしたら負けのような気がしてきた」


「いや、オリジナル魔法はともかく、ソロで11体って普通じゃないのか?」



再びの沈黙。


「あのねぇ、実際私でも一人で抑えられるのは4体までなんだよ。

これで実力が高い方、それが普通なの」


「え、そうなのか?

ベータの頃アイントの猛特訓に付き合っていた奴は全員もれなく12体までのゴブリンを単身撃破してたぞ?」


「あの戦闘狂と同じにしない!」


「あ、はい」


俺は何故が正座の姿勢になり、怒られる体制になっていた。


「それにオリジナル魔法がそこまでかと言いましたけどアレは異常の一言に尽きます。

私のオリジナル魔法は余分な部分を何とか減らして今の消費MP69までやったんですよ?

あれだけの威力の魔法を私が考案するなら完璧にMPが100位簡単に飛びます」


「いや、最効率化で工程数を減らして、原点詠唱に変えればあれくらい…」


「それが出来たら苦労もしません!」


「あ、はい」


また怒られてしまった。

簡単に効率化すればこれくらい…。

待てよ。

俺が彼女の魔法の効率化を行えば分かってくれる筈。


「なら、俺がお前の魔法を効率化して、教えればわかってくれる筈」


「はぁ、ならしっかり教えてくださいね」


「私も少しだけ見学させてもらおう」


どうやら、効率化の興味があるらしく大人しく引き下がった。





「んじゃ、まずは魔法式を教えてくれ」


「魔法式って…ごめんなさい分かりません」


「まず、そこからか」


俺は少し頭を抱えるが気を取り直す。


「なら、詠唱をしてあの木を狙ってくれ」


俺はとりあえず的になりそうなものを探して魔法を使うようにと促す。


「それじゃ、行くね」


カスミは少し深呼吸をすると詠唱を始める。


「火よ、水よ、氷よ、風よ、雷よ


槍の形を模して放出せよ!


『マルチスピア』」


それは先程と同じように槍の形のそれぞれの魔法が飛んで行く。

俺はそれを聞いて原点に置き換える。

一言一言の間が彼女は長い分を上手く短くしないといけない。

属性を連続して言うと変なことになるからだ。


「fal spenet swr (火、槍、水)

wir χ defix (風、放出、雷)

giveln(氷)」


これにより、先程と同じ魔法が発動される。

実際、詠唱の順番なんて必要ない。

足し算や掛け算の様なものだから順番が滅茶苦茶でも全く同じもので同じだけのMP消費で発動する。

しかし、これはとんだ欠陥魔法だな。


「すごい、こうもあっさり。

んで、今の詠唱は?」


「原点詠唱だ。

あと、これは効率化云々じゃなくて欠陥だ」


「え?」


「まず最初に土台となる部分が無い。

要点だけあるから何とか発動してるにしか過ぎない。

その分の魔力が余分に持ってかれている」


「えーと、どういうこと?」


「物は試しだ。

今からお前と同じ手法で詠唱する。

その際に効率化と修正を行うからしっかりと聞く様に」


俺は一息つくと、MPポーションを飲んで詠唱を始める。


「火、基、水よ

風をも放ち雷も

氷をも槍とかせ

『マルチスピア』」


瞬間、先程よりも少ないMP量が少なく魔法が発動する。

威力もちょい増しである。


「覚えたか?

ちょっとやってみろ」


「は、はい!」


そうして、詠唱した魔法の結果にカスミ驚きながらも喜んでくれた。


「すごい!

何でこれで効率化出来たか分からないけど…」


「それは、基礎の工程が抜けていたんだよ。

単純な基礎工程でも一つの足りないだけで魔力消費量が尋常じゃなくなるからな。

これは陣魔法を使ってる人なら分かる欠陥なんだよ。

基礎というのは魔法式では○のマークをしているんだ」


そう言って近くの枝で形を書く。


「これは魔法陣の外枠の収める部分になるから結構重要な役割になっていたんだよ。

陣魔法を知らない人にとっては余分なものにしか感じないからね。

陣魔法とは違って無くても発動するし…」


「なるほど、それは欠陥と言われる訳が分かりました」


「これによって大体消費MPは40くらいだよね?」


「はい、効率化ありがとうございます」


「いいってことよ」


俺はお礼を言われて少々嬉しくなりながらも平静を取り繕って受け止める。


「先程から空気ではあった気がするが、私からも礼を言わせてくれ。

ありがとう」


ミミカが俺に頭を下げる。

流石にここまでくると平静は保たずに少し慌てる。

ていうか、どうすればいいんだ?

ふざけた感じじゃ返せない…。


「フフフ、厚かましいかもしれないがお願いがあるんだ」


「な、な何だ?」


わざとらしく真面目な感じで俺にミミカさんは怖い。


「ボスに一緒に挑んで欲しい」


そうして、ミミカとカスミの二人から頭を下げられた。

俺の答えは簡単だ。

少し不安要素があるが実力は二人とも高い。

オリジナル魔法の中で実用性そのものは結構高い魔法を持ってるし、近接でも一対一なら彼女は隙が少ないだろう。


「別にいいぞ」


そう言うと二人とも顔を上げて喜んでいた。

その顔が結構印象的だったりもする。

そうして、俺達は各々でログアウトして行った。

いつもの特殊なザ、適当に並べた特殊言語集!

mulient (ミュリエント)=接続

fal (ファル)=火

swr (スウェー)=水

wir (ウィアー)=風

defix (デフィックス)=雷

giveln (ギヴェルン)=氷

spenet (スペネット)=槍


うわー相変わらず適当具合がパナい。

自分でも思うけど管理できるかな?


読んで頂きありがとうございます。

面白いと思っていただけたなら幸いです。


ぎゃー‼︎

よくよく見直したらとんでもないミスが!


『75%カット』の部分を『25%の三乗カット』に変えました

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