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月もほのかに薫る日は  作者: 岸々庵々
7/7

即興 小説世界

予想外に暗くなりました

小説世界の悲しい夜に

今日の彼女は恋をした

月を見る間もないよなドラマ

恋をする間もないうちの恋


小説世界の悲しい夜に

今日も彼女はあこがれる

一人と一人で二人ができて

二人は一人になるのを求め


小説世界のまぶしい朝を

彼女はそれほど嫌っていない

燦然と空から降る陽光ひかり

どこかにいる月を照らすための


小説世界のまぶしい朝に

彼女はほほを緩ませた

時計の砕けた音がしたから

私は私は一人の少女


小説世界に恋する少女

今日も一人で本を読む

時計は少女のリアルの証

壊れた時計に満足そうに


小説世界の悲しい夜は

しかし彼女を拒絶する

小説世界はどこにもないよ

ほかの時計は動いているし


小説世界に行けない昼間

少女は本を奪われた

体育帰りの裂けたスカート

便器のにおいの濡れた上履き


小説世界の悲しい夜に

少女が話を書き足した

私一人がいられる世界

一人は一人で問題ないの


小説世界の優しい恋が

ほんとはしたいのうぶ少女

だけどこの世は腐っているから

私はお先にさようなら

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