感想恐怖症と筆を折りかけたお話
私は小説を書いているので、感想をいただくのは本来であればとっても嬉しいのですが、現在は少しずつ緩和されてきましたが、でもまだしこりが残っている感じの「感想恐怖症」を患っています。
特に「小説家になろう」に寄せられる感想というか、なろうのマイページに表示される赤文字の「感想が書かれました」が怖くて、恐怖症を患った当初は数日開けず、今は少し気合いを入れないと開けません。
感想恐怖症を患ったきっかけは、悪質な、もう感想とも言えない罵倒のみの言葉からでしたが、それはきっかけにすぎず、本格的に罹患したのは、私が書籍化した「ヒロインが来る前に妊娠しました」の連載を終えた後に書き始めた小説に連日届いた感想でした。
きっかけになった感想は、私が別名で書いているR18作品に寄せられたもので、
「滅びろ」
「死ね」
「この世から消えろ」
みたいなのが同じ人物から何個も届き、そのうち私を擁護してくださった読者さんにまで攻撃し始めたので、その時初めてブロックできるのだと知りブロックし、誰かに通報もされたようでその方は消えたのですが、また別のアカウントを作って登場してきて少しだけ粘着されました。
嫌いなら、気に入らないなら読まないで欲しいと思うのですが、感想を残すのも読者さんの権利であり自由なので、それが嫌なら感想欄を閉じればいいだけなのですが、励まされるような感想や、嬉しい感想もたくさんいただくのでどうしても閉じられず、未だに開いていますが、前は全てにお返事を返していたのに、今は時々しか返さなくなったため、申し訳なさが……。
それがあり少し感想が怖くなっていたのですが、その罵倒感想をいただいたR18作品に関しては、私にしてみたらかなり責めたグロいというかヒロインに対して残酷な作品ではあったため、「まぁそういうのも来るよね」という感じでもありました。
その時はヒロ来るも終わり、新しい連載を書き始めていて、それを書くのが楽しくてせっせと書いていたのですが、そこに来たんですよね、ちょっと私の心をエグってしまう感想が連日。
ヒロ来るは妊婦さんが主人公だったため、妊婦に優しい世界でとにかく甘々、ちょっと悪者になりかけた登場人物もちゃんと更生してみんなハッピーエンドに! が目標に書いていて、実際そこをいいと言ってもらえた作品でした。
その次に書くのはヒロ来るとは違う、等身大の主人公達がすれ違っていくような、いわゆる焦れキュンを目指そうと思い書き始めたのですが、最初に設定した前世を思い出すきっかけがいけなかったのか、何話目かを投稿した辺りからそれは来始めました。
「この主人公達が嫌いです」
一人くらいならまぁ仕方ないと思うのですが、それが連日、違う人から同じような感想が来てしまい、そうなると書く気持ちにも影響が出てきて、最終的に書けなくなりました。
私は自分でもよく言っているのですが「ノリと勢いで書いているだけの人」なので、モチベーションが消えると本当に書けなくなるんですよね。
その頃から本格的に「感想恐怖症」になってしまい、連載を始めたその小説はもちろんですが、他の連載中だった小説も全部書けなくなりました。
ありがたいことに、連載がストップしてもブックマークを外さずに待っていてくれる人達がほぼ減ることなくいてくれて、時々感想で
「お忙しいでしょうから体に気をつけてください。更新を楽しみにしています」
などと優しいものをいただいて、書かなきゃいけないと思うんですけど、書こうとすると手が止まる。
ちょっと風変わりなものは書けるのに、本来書きたい、私の得意分野であろう異世界恋愛をきちんと書こうとするとどうしても「また主人公が嫌われるんじゃないか」、「私が書くものは面白いんだろうか?」という気持ちが湧き上がってきて、数行書いたらそこから進まなくなる。
実はね、筆を折ることも考えたんです。
ヒロ来るが書籍化になったから、もう私は書く必要はないのかもしれない。
むしろ、ヒロ来るが異様なほど愛されたからそれ以外を書くのは許されないのかもしれない、と思って本気でもう書くのをやめようかとも思ったんですよね。
でも基本的に私は書くのが好きで、完全に小説から離れることは難しいと判断したため、未だにすっごく遅筆になってしまっていますが続けています。
ヒロ来るの二巻が発売されたのですが、それを書くのも苦労しました。
書かなければいけない、求められてるんだから書かなきゃ、と思うのになかなか書けなくて、書いても面白いのか、受け入れられるのか不安で、何度も友達に「書けない!」とこぼし、その度に「大丈夫」とか「書くしかない」とか励ましてもらい、何とか完成させました。
編集さんや出版社さんが書籍化できると判断したので出版できるのだと分かっていても、前作が好きだった人に受け入れてもらえるのかが不安で仕方ない。
もう本当に病気ですよね。
でもそのきっかけになったのはやっぱり感想で、感想には作者の心の糧になるものから、本当に筆を折らせる原因になってしまうものまであるのだと知って欲しいと思います。
私は自分が書いている立場なので、面白くないなと思ってもそれを感想に残すことはしません。
書くということにどれだけエネルギーが必要か分かっているし、文章の善し悪しは私が決めることでもないからです。
中には違う人も稀にいるのでしょうが、大抵の作者さんは一生懸命考えて、何度も文章を見直したりしながら公開している、小説とはいわば作者さんのその時の集大成です。
それに合う合わないはあったとしても、その努力を全否定するような感想は残すべきじゃないし、合わなければ読まなければいいだけで、その作品を好む人達も当然いる。
そう思っているので、私は感想を残しません。
でも作者の心をえぐるような、それこそ筆を折らせるような感想をわざわざ残していく人達も存在する。
「この人達は何を考えてこんな感想を残していくんだろう?」
他の方の作品でたまにそういう感想をお見かけする度にそう思います。
感想をくれる人も人間ならば、小説を書いている人も同じく人間であり、強い人もいれば弱い人もいる。
気持ちの強い人ならどんな感想をもらっても笑い飛ばせるのかもしれませんが、多分圧倒的に後者が多い世界であると思ってます。
自分の感想が作者を傷つけるかもしれない、これは本当に書く必要はあるのか? と一度立ち止まって考えてもらえたら嬉しいなと思うんですよね。
そんな感想が来るのはひとえに私の小説が未熟だからなのでしょうが、それでも、それで筆を折る可能性もあるのだと知ってもらえたらいいんじゃないかな? と思ったりするわけです。
現に未だに私は本来書きたいものを書けない状態なのですから。
早く感想恐怖症を克服して、前のように自由にのびのびと、何も気にすることなく好きな物、書きたい物がかける自分になれたらいいなぁと思いますが、もうきっと前のようには書けないことは自分でわかっています。
一度芽生えてしまった疑念というか芽吹きはどうやっても私の手を止めてしまうことを知ってしまったので。
それでも異世界恋愛以外なら書けているので、多分異世界恋愛を書くのが怖いんだろうなと思ったりもしています。
私ね、異世界恋愛以外も書いてるんですよ。
今は、カクヨムから移植している「おっさん観察日誌」なんて物を書いていますし、カクヨムさんの方では他にもミステリーなんかも書いています。
異世界恋愛でも正統派ではない、斜め上をいくようなものなら書けるんです。
実際「ドアマットヒロインに転生したドMです」なんて小説も書きましたから。
待ってくださっている方々がいるのだから書きたい、書かなきゃって気持ちは常々あり、少しずつなんとか書こうとしているんですけどね。
この場を借りて、待っていてくださっている方々に心からの感謝とお詫びを。
ずっとお待たせしていて申し訳ありません。
そして、そんなダメダメな私の作品を待っていてくださりありがとうございます。




