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きみのその手に触れたくて 〜リメイク〜  作者: 遥風 かずら
第六章 恋敵クライマックス

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67.意味も無く予想外のこいつ

「あやきちはこれから何度もここに来るわけか~。しかし、心配だなぁ」

「泉が考えてることなんて起こさないけどな」

「はっ!? や、そんなこと考えてませんよ?」


 いったい何を焦っているんだろうってくらい、雪乃が慌てている。


「七瀬、そうなの?」

「……綾希はどう思ってる?」


 七瀬から答えを求められるなんて予想外だ。そもそも七瀬の家、部屋に何度も来ることになったらどう思うか。なんて、そんなの分かるわけない。


 そうなるとわたしが言えるのはありふれた言葉だけ。


「七瀬と座っていたい」

「あやきち、健全か!」

「泉はちょっと落ち着け。健全も何も綾希から出てくる言葉ってこういうもんだ。俺は分かってるんだよ、こいつのことは大概」

「七瀬……?」


 こいつ……?


 またしてもわたしへの呼び方を変えてきた?


 それはそうと、部屋にわたしとふたりだけになったら、学校であまり出来ない話とかいっぱいしてくれるのかな。


 ――それとも?


「うん?」


 わたしを見ながら何をするかと思えば、七瀬の手がわたしの頬に伸びてきてそのまま頬を優しく撫でてくる。


 手の行方が結構気になったけれど、頬から頭に伸びてついでに頭も撫でられた。


「こらこらこら、七瀬くん。わたしが見えてます? 同じ空間にいるんですよ?」

「もちろん。でも、変なことしてないだろ?」

「そうだけど。あやきちが固まってるけど、急に何故そんなコトをしたのか説明よろ~」

「……説明も何も、綾希に見つめられて何も思わないとでも?」

「上目遣いキターーーーーー! そっかぁ、それはおかしくなるね。しかし気にはなるところなんだぜ?」


 狙って上目遣いなんてしてない。単にわたしの目線の上に七瀬の顔があるだけ。でも、その目遣いに照れたのか七瀬は顔を赤らめ背けた。


 照れながら撫でるなんて七瀬ってつくづく可愛すぎ?


「意味なんてない。だけど、綾希の頬に触れてそこから頭を撫でたのはこいつがあまりにも可愛かったから。だから撫でたってわけだ。理解した?」

「おおぉ。すまんな~あやきち。多分私がいたからなのだわ。私がいなければ、あんなコトやそんなことをしたかったに違いない!」

「……合ってる?」


 雪乃の戸惑いに七瀬を見るも。


「さぁな。雪乃がいなくても、んなコトしないし。綾希が大事だから」

「わたしも七瀬が大事」

「同じだな」


 雪乃が一緒に来てなかったら、多分このままキスしてたかもしれない。でも、今はこうして一緒の部屋にいてすぐ傍にいてくれるってだけで凄く嬉しい。


「あ、あやきち……。私、先に帰っちゃっていいかな~?」

「わたしも帰る」

「泉が帰るなら、綾希も一緒に行った方がいい」


 雪乃がいるなら少なくとも七瀬は変なコトしないと思う。でも、何となくお預けをくらってるような七瀬の表情。


 それを見ていたらここにはいられないって思えた。


「じゃあな、泉」

「またね、七瀬くん」

「七瀬」

「綾希。期末対策の時、俺の部屋集合な。じゃ、また学校で」

「分かった」


 七瀬は軒先でわたしと雪乃を見守りながら、軽く手を振るだけだった。何となく寂しそうにしていたけど、また行くから待ってて欲しい。

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