入学
「はぁ…中学校嫌だなぁ…ずっと小学校の仲間と遊んでたいや」
僕は今日から中学に入学する林 瑠夏
人見知りで内気な僕は中学に上がるのが本当に嫌だった
「なんで小学校のメンバーでそのまま中学にいけないんだろう…」
これから行く中学はうちの小学校と近くのもうひとつの小学校が合わさって1学年60人くらいになる予定だ。
「瑠夏〜!今日から中学生でしょ!早く起きて朝ごはん食べなさい!」
「はーい!今行くよ!、、、しゃーない行くかぁ」
母さんに呼ばれて渋々布団を出ることにしたもののなかなか気分は乗らない。
「どうしたの?そんな浮かない顔して?」
「なんで小学校のメンバーだけで中学生になれないのかなって、だって仲良い友達とクラスが別々になっちゃう事があるんでしょ?」
「そりゃそうよ、でも今までクラス替えがなかったことが珍しいほうよ?」
「まぁ、田舎だしなぁ」
「そうそう、それにいい出会いがあるかもしれないわよ?ずっと同じ人としかいないのって刺激がないじゃない?」
「いい出会いねぇ…僕は話すの苦手だからさ同じ友達だけで良かったんだよ」
「全くなんでこんなに内気になっちゃったのかしら…」
「母さんが明るいからその反面教師でしょ、うん。そうに違いない」
「何よその反面教師…ほら、そんなふざけたこと言ってないで準備しなさい!春ちゃんと一緒に行く約束してるんでしょ!」
「へーい」
「今日は入学式だけだから持ち物はこれだけだよな…はぁ行ってきまーす」
「はーい!行ってらっしゃい!春ちゃんによろしくね!私も後から行くから!」
「はいはい」
「春まだかなー」
「おーい!瑠夏〜」
こいつは中田 春いわゆる幼馴染というやつだ
内気な僕と違って社交的な性格をしている。
どうやらあっちの小学校にももう既に何人か友達がいるらしいその性格が羨ましい
「どうしたの?そんな嫌そうな顔してそんなにうちと行くのが嫌?」
「いやいやそんなわけないでしょ一緒に行ってくれるのほんとに助かってるって」
「じゃ、なんなのよその顔は」
「いや〜中学になって知らない奴と会うって思うと気分が憂鬱になっちゃって、どうせなら小学校のメンバーだけで中学に行けたら楽しいのにって思っちゃうんだよ」
「ほんとに内気な性格してるね…まぁ中学校でも仲良い友達できるって!多分!」
「できたらいいけどねぇ…確か春ってあっちの小学校にも何人か友達いるだろ?同じクラスだったら助けてくれ!頼む!」
「まぁいいけど」
「いや〜助かるわ!」
「紹介するまでだからね!あとはちゃんと自分で仲良くなりなよ!」
「……善処します」
「ならよし!」
そんな軽口を言い合いながら自転車を走らせていたら中学校に着いた
「おぉこれが中学校かデカイな」
「そりゃ小学校より人数が多いから当たり前でしょ」
「いやまぁそうなんだがなんとなくだな」
「変なこと行ってないで体育館行くよ」
「うぃ」
そして始まる入学式
正直緊張しすぎて校長先生とか在校生の挨拶とか全然覚えてない気づいたら終わっててみんなの波に流されてクラスが張り出されている所まで来た
とりあえず春と一緒なら心強いな…あとは小学校の仲いいヤツが固まっててくれ!頼む!
……よしよし、とりあえず春はいた、小学校の仲のいいヤツもちらほらいるけどどちらかと言うともうひとつのクラスに固まってるな〜緊張してきた…
「瑠夏〜一緒のクラスで良かったね〜」
「いやほんとに助けてください頼みます」
「はいはい、少しは助けるわよほらクラス行くよ」
「えーと1-2だから…ここか…よし、行くか」
そして僕はドアを開けた