「保護なきところに忠誠を求むる謂(いわ)れ無し」
2024/4/9NHKの記事ですが、
2024/4/9財政制度審議会で維持管理コストを念頭に置いた能登半島の
復旧・復興を財務省が打ち出しました。
一見もっともな話に聞こえますが私には
財務省が財政黒字にしたいが為に能登を切り捨てる。
と言っている様に聞こえました。
理由その1
今後過疎地域が被災した場合、どのレベルで集約型復興を適応するのか基準が無い。
震災前に復興予算が○○円かかる地域が被災した場合は集約型にします。と明示してから実行に移すならまだ分かるが、被災後に言い出すのは行き当たりばったりで計画も何も無いでしょって話
理由その2
今後、過疎地の群や村が被災したらほぼ全て集約型にするつもりか?
理由その3
集約したまちが被災した場合、より被害が拡大しないのか?
東日本大震災の時には田舎からも救援に行った。
理由その4
私の好きな評論家に日下公人さんと言う方がいるのですが、
そのお父さんが、第二次大戦中に裁判所の所長としてマレーに赴任しました。
すると中国人ゲリラがタイのバンコクからマレー半島に南下してやってきました。
そしてジャングルの中を歩き回り現地住民をゲリラ活動に巻き込みました。
日本軍はゲリラ討伐に乗り出した時に現地人を200人位連行してきたそうです。
そして「彼らは全員、抗日ゲリラと通じている。全員即刻死刑にしろ」と
要求しましたが、所長の日下父は現地人にこう聞きました。
父:中国人が村に来る頻度は
現地人:週に1~2回、多い時は毎日
父:では日本軍守備隊の頻度は
現地人:月1回
そこで日下父は判決を書く時にローマの法諺を使ったそうです。
「保護なきところに忠誠を求むる謂れ無し」
住民を保護していない場合、それら住民に忠誠を求める事はできない。という意味です。
よって全員無罪にしたそうです。この判決にシンガポールにいた陸軍参謀が
直接抗議に来たらしいですが、日下父は譲らなかったそうです。
その後日本は敗戦しイギリスがマレー半島に戻ると
6人いた裁判官の内5人が死刑になり
唯一残った日下父は「日下判事の判決には日本人であるが故の特殊性が無かった。
イギリス人判事も同じ判決を下しただろう。したがって日下判事は無罪」
となったそうです。
話が長くなりましたが、能登を復興しないのなら税金を取ってはいけないし、
規制もしてはいけないのです。
自由を制限すれば、制限した者に義務が生じます。
それを後から面倒くさいから保護しないとなれば法治国家の根幹を揺るがす
大罪です。




