金持ちがいないと働かない?
https://youtube.com/shorts/rEnYEUk2zfE?si=SX9OWsmbYmNrjqwc
スエズ運河を完成させたフランス人フェルディナンド・レセップスは
次はパナマ運河を作ったろ!と考え
現地人を採用しようとしましたが、現地人は労働意欲が無く
賃金を上げても労働刺激効果がありませんでした。
レセップスは「金やるから働け!」と言いましたが
パナマ現地人は「お金があるとどんな良い事があるの?」と聞きます。
レセップスは「金持ちになれば寝て暮らせるぞ」と答えると
パナマ現地人は「それなら今でも寝て暮らしているから別にいらん」
となってしまいました。
かくしてレセップスの会社は破産し、彼は出資者から訴えられてしまいました。
このエピソードはよく後進国の人には労働意欲が無い。だから貧しいのだ。という話として使われますが、逆なんです。
今以上の贅沢や豊かな文化が無ければ人はそれを手に入れる為に働こうとはしません。
レセップスは現地人に美味しい紅茶やお酒やタバコ、柔らかい布団、
美しい音楽を教え、これを手に入れたければ働こう!と誘う必要があったのです。
衣食住がある程度満たされると、今以上の豊かな暮らしを
知らない人々は今より余分には働かないのです。
金持ちには人々の労働意欲を掻き立てる様な贅沢をし、新しい文化を
作る効果があるのですが、増税で金持ちをいじめちゃうと
新しい文化や贅沢が生まれず国は豊かにならないんです。
つまり文化的魅力が先に無ければ、労働意欲も無く
買いたい商品が無ければ、製造業も無く
新素材開発も無い。旅行という産業があるから旅客機製造産業があり
燃費や安全性を向上させる炭素繊維開発に繋がるのである。
戦闘機開発だけではそこまでたどり着けない。
明治以降の日本は文化的魅力開発を外国に依存してきたので、
その重要性を見落として来たきらいがある。
文化を生み出すには余裕と寛大さが必要
イギリス全盛期1837年から1901年のヴィクトリア女王は後進国の
有力者を招いた宴会で客が洋食のマナーを知らず
フィンガーボウルの水を飲んだら自分も飲み
鶏の骨を後ろへ投げ捨てれば自分もそうしたので、
人々が心服したと言われています。
文化的覇権国とはこの様に寛大な面が必要です。
視野の狭い国粋主義や差別精神では達成できない物なんです。
例えばこれを日本に置き換えると
べっ甲や漆で仕上げた綺麗な箸を外国人女性にプレゼントした時
その外国人女性が「ビューティフル」と言うまでは良いが、
余りに美し過ぎてそれを箸だとは思わず、
浮世絵の花魁が髪に刺しているカンザシだと勘違いし
嬉々として自分の髪に刺した場合貴方はどうするか?
外国人はしょうがねえなと思って笑って注意するのは簡単です。
しかしヴィクトリア女王なら自分の髪にも刺してお互いニッコリしたでしょう。
これ位の度量が無ければ世界に先駆ける文化大国にはなれないのです。
文化の視点から見れば、箸をカンザシに使っても良いわけです。
世界各国の文化はこの様な勘違いの連続です。
外国人に火鉢を送ればクズカゴに使い
天狗のお面をプレゼントすれば帽子掛けに使い
カレーライスを肉じゃがにし、
カツレツはカツ丼に進化し
自動車工場のベルトコンベアーを回転ずしに変更した訳です。
箸を髪の毛に刺した瞬間新しい文化が生まれたと思わなければならないのです。
箸より髪留めとして使われれば日本の箸産業は大きな輸出産業に
成長するわけです。
文化の輸出は相手国に同じ産業が無いので関税も貿易摩擦も生じないからイイ
醤油や豆腐の輸出は誰も反対しない。
細かい文化は女性が作る面も大きい
17世紀から18世紀のヨーロッパでは女性中心の文化競争が行われた
ロココ文化は当時の高級売笑婦が殿方の引きつけ競争をした結果
床に絨毯を敷き、レースのカーテンを掛け、窓と窓の間に鏡を置き
柔らかくて絹を使った幅広いベットを置き、花を活け
シャンデリアを吊るし
彫刻と刺しゅうに手間をかけ、革表紙の本と日本製や中国製の磁器や漆を並べ、香水を漂わせ異世界を演出競争の結果生まれた様式で、
現在ではそれが理想の部屋とされている訳です。
圧倒的な西洋文化も最初は成金趣味が始まりなわけです。




