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規制で不況は乗り切れない

上位の階層が下位の階層を決定する戦略の階層


地政学者の奥山真司先生がアメリカから輸入してくれた概念です。

これは7段階に分かれており一番上の世界観を達成するために

下の階層が存在します。

この階層の凄い所は上位概念である政策が間違っていると、その下の大戦略や

軍事戦略、作戦、技術がどんなに優れていても世界観を達成出来ないという物です。

明治維新後の日本は一心独立して一国独立という世界観を持っており

その為に富国強兵政策を進めました。

第二次世界大戦時はアメリカ・イギリス・チャイナ・ソ連・と4正面で

戦っていますが、誰と戦うかを決める大戦略が間違っているとその下の概念である

現場の兵隊がどんなに頑張っても世界観や政策を達成する事が出来ないのです。

では政府の政策を戦略の階層に当てはめてみましょう。

税制や金融政策は国の労働力や資源配分を大きく左右する為

3番目の大戦略に該当します。

私が最近話題にしている規制緩和は、その下の軍事戦略や下手したら

作戦程度の物です。

つまり税金や金利設定を間違えた場合、その損失を規制の有無で乗り切る事はほぼ出来ないのです。

因みに個別企業や団体への補助金はこの辺かと思われます。


ただこの基準もハッキリとした定義がある訳ではなく曖昧です。

1999年にクリントン政権がグラススティーガル法廃止した為

借金を取り立てる権利、債権を証券化して他者へ売る事が可能になり10年後の2008年にはリーマンショックが起きました。

1つの規制が大戦略レベルで影響を与える事もあります。

それでも十分使える概念です。


例えばソニーのウォークマンは

音楽を持ち歩けるという生き方の変化をもたらしましたし、

スマートフォンも多くの人々の世界観に影響を与える大発明です。

ただ技術開発をするのではなく、人々の生き方に影響力を与えるにはどうするか?と

考るかで成功の形も変わって来ます。


注意点は戦略の階層を学ぶと自分の上司がアホに見え会社を辞めてしまう可能性が

あるという事です。


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