レベル4ステージ1ミッション10:仲間(7)
前回のあらすじ
罠に嵌められた快。ソラとメルシアが連れ去られて、快を利用していた少年は受付の人に切られた。
牢屋に閉じ込められた快。一旦、手持ちを確認した。ズボンの中に隠していたブーメラン以外を取られていた。
「ブーメラン以外は取られたな。」
「私も細剣は取られてしまいました。」
ボディラダは細剣よりもパワーでごり押しした方が良いのでは?と感じた快。だから聞いた。
「パワーで壊せないのか?」
「できないですね。この牢屋材質的に考えて、カチ鉱だと思います。だから、パワーでは無理ですね。」
なんでそこにはこだわるんだか…。
「まぁいっか。取りあえず脱出するか。奴等、舐めて鍵をかけただけで放置したからな。」
快の言う通りにこの地下牢みたいな場所の入口に鍵がかかっていた。
「そいっ。」
ヒュッン!
快はブーメランを投げて、鍵を自分の牢屋の前にまで誘導した。
「いつの間にそんなのを覚えたのですか。」
「子供の頃からこういうのを扱うのだけは慣れていたからな。」
思い出す…子供の頃からも社畜みたいな扱いを受けたのを…。
そう思いつつ、快とボディラダは脱出をした。
ソラとメルシアを助けに行く前に少年を癒した。
「あ、あの…」
「ここからは勝手にしろよ、少年。俺たちはいっさい関与しないからな。」
一度、騙した者信じるべからずというのが快のモットーである。だから、快とボディラダは少年を放置して行こうとしたら、少年が足を掴んできた。
「…どういうつもりだ?また裏切るのだろう?」
俺は辛辣にそう伝えた。
「たしかにボクはあなたたちを裏切りました。母のためとはいえあなた方を。仲間たちを売り付けたに等しいボクをあなたは許してくれないかもしれません。」
少年は間を空けた。そこで泣き出してしまった。
「だからこそ、お願いがあります。ボクを助けてください…。道具や奴隷のように使ってくれても構いません。だから、ボクを利用してください…。お願いします…お願いします…。」
ボディラダが俺の方を見ると、俺は紋章を取り出して、少年に張り付けた。
「名前なしか…ほんじゃあ、お前はシュレディンガーだ。勘違いするなよ、これからの戦いのための首輪だからな。」
俺がそう言うと、シュレディンガーは笑った。
「はい!!!」
シュレディンガーが仲間になった▼
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今回も読んでいただきありがとうございます。レベル4ステージ1ミッション10いかがでしょうか?
少年が名前なしということで名付けられたシュレディンガー。シュレディンガーは科学者からの引用です。シュレディンガーの猫がこの少年の由来でもあります。
次もお楽しみに byボディラダ