レベル3ステージ8ミッション6:異世界人
前回のあらすじ
快は1VS4の状況下に置かれて、絶体絶命になっていた。そんな快を助けたのは謎の女性だった。
女性に受け止められたガウェインは1歩後ろに下がって、その女性を睨み付けた。
「…。大丈夫ですか?」
その女性はガウェインを一瞥した後、俺の方に目を向けた。俺は「大丈夫。」と答えて、起き上がった。この女性は軍服を着ていて、肌が俺と同じぐらいだ。
「あなたは?」
「今はそうも言ってられない状況でしょ?」
ごもっとも。俺もその女性といっしょにガウェインと他3人の女性を見た。
「共闘をお願い致します。」
「もちろん。」
俺と女性は向かい合って構えた。ガウェインは頷きながら、その女性を見た。
「まさかこんなところで出会うとはな。異世界人No.01:ミューズ·ハウゼンの仲間にして、この世界に拳法を産み出した拳聖と言われる女性。異世界人No.08:李憂人(リー·ユジン)。」
李憂人と言われた女性は「知ってるんだ。あなた幹部ね。」と言った。
「あなたは異世界人ですか?」
「そうだよ。正式な自己紹介はこの戦いが終わってからね。」
そう言うと、憂人は動き始めた。気がつくと、ガウェインの腹に拳を当てていた。とんでもない速さで突っ込んで行ったのか。しかも、驚くことに憂人の拳がガウェインの剣を砕いていた。憂人の手にはバンテージが装備されていた。
「な、なっ!」
ガウェインも憂人の動きが見えなかったのか、剣が砕かれていて焦っている。
「何も見えなかった…。これが異世界人の力か。化け物かよ。」
そんなことを言いながら、ガウェインは後退りし始めた。女性たちにも目を向けて、撤退みたいな合図を送っているかのように見えた。
「逃げるのか?弱虫。」
憂人がガウェインたちを煽るように言った。ガウェインは舌を噛みながら、逃げ始めた。別次元の世界も消えて、俺は出られる状態になった。
「終わったから、改めて自己紹介だ。あたしの名前は李憂人。あなたと同じ異世界人で、中国人よ。」
「よろしくお願いいたします。俺は永瀬 快です。」
憂人はこの世界に来てから、約7年間過ごしてきたらしい。
「でもね。右も左も分からなかったあたしをここまで導いたのはミューズ·ハウゼンさんよ。」
ミューズさんは俺たち:異世界人の中で一番長くこの世界にいる人で、この世界のことを熟知しているらしい。
「でも、ミューズさんは表から消えた。魔女の末裔の追跡を逃れるためらしい。」
魔女の末裔は異世界人を狩りに狩り続けているらしい。いったい何が目的なんだ…。
「また、魔女の末裔が襲ってくるかもしれない。少しの間だけあなたを見守りたいからついていっていい?」
「い、良いですけども…。」
俺は成り行きで憂人さんをメンバーに加えてしまった。
Go new mission→
今回も読んでいただきありがとうございます。レベル3ステージ8ミッション6いかがだったでしょうか?
快、明、仁美、一正以外の異世界人がここに来て登場させました。1つ気がかりなのが中国人風な名前なのはそうなのですが、リー·ユジンであっているのかがすごく気にしています。どう思いますか?
次回も絶対に見てね