レベル2ステージ12ミッション14:ランクアップ争奪戦(14)
前回のあらすじ
明のことを気にかけているとシャルロッテが現れた。シャルロッテが使ったフルヒールで明はなんとか回復できた。快は決勝戦に呼ばれて、闘技場へと向かう。
「さぁ、Aブロック決勝戦!ここまで波乱が続いたランクアップ争奪戦もいよいよ大詰め!この試合と次の試合で勝った者がランクアップいたします!先にいるのはこの男!Aブロック2回戦をたった10秒で相手を撃破してしまった男:ジルドス!」
ウォォォォォ!!!
「対するはこの男!このランクアップ争奪戦のダークホース!1回戦でBランクのボディラダ選手に勝ったDランクの冒険者:永瀬 快!」
ウォォォォォ!!!
ここまで歓声出されるとは思っていなかった。俺はジルドスを一瞥する。彼の漂う空気は普通には感じない。まるで、アルトリウスやシャルロッテに近しい存在のような気がする。
「それでは試合開始!!!」
俺が動こうとしたら、ジルドスが待てのポーズをとった。
「何ですか?ジルドスさん。」
「君は…妖精に認められし男だと見た。」
妖精に認められし男?ということは俺が妖精の村へ行ったということを知ってる?どうやって?
「我々は同じ境遇だ。だからこそ、君の実力を測りたいのでね。」
ジルドスの空気が変わった。さっきまでの落ち着いている状態とは違い、獲物を見るような目でこちら見据えている。
「行きますよ、なごいし。」
なごいしだって!?俺がそう思うと、スッとなごいしがジルドスから出てきて、共同戦線を敷いた。
「今回もよろしくな。なごいし。」
「分かってるよ。ジルドス。」
たしか、なごいしは死んだはず。いや、それは俺が勘違いしているだけか。俺は考えるのを止めて、ジルドスに向かった。間合いに入って鋼鉄のバフをかけた短剣で仕留めにかかろうとした。だが
パンッ
「なっ!?」
ジルドスが使ってきたのはまさかの拳銃。しかも眠くなってきた。
「それは、眠気のバフをつけた銃弾だ。これに当たれば、あらゆる生物は眠りに落ちる。なごいしが調合してくれたのさ。」
俺が覚えてない技まで使ってくるとは…まずい、このままでは寝てしまう。社畜時代を思い出せ!あのときの睡魔はこの程度じゃない!
快は元気で眠気を吹っ飛ばそうとしたが、妖精女王が自ら調合した魔法に耐えられなくなり始めた。
くそっこうなったら
「無敵バフ!」
俺は奥の手である無敵バフを使用した。これなら、眠気を吹っ飛ばせれた。このまま、ジルドスに向かい
「君が使えるものは自分も使えるのだよ。」
ジルドスも無敵バフを使ってきた。そりゃそうだよな。妖精女王が無敵バフぐらい使えないわけがないもんな。ハハッ。
快は戦意喪失をして座り込んだ。無敵バフミラーであるならば、先に尽きるのは快だからだ。無敵バフの時間が過ぎると、同時にジルドスは拳銃を使って、叩いてきた。それにより、快は倒れてしまった。
「Aブロック決勝戦の勝者はジルドス!!!」
今回も読んでいただきありがとうございます。レベル2ステージ12ミッション14いかがだったでしょうか?
ちょっと呆気ない終わりかたにしてしまいましたが、無敵バフの欠点を踏まえてミラー戦になってしまったら、快には勝てる可能性が0になります。さらになごいしとジルドスは融合形態なので、ジルドスが無敵バフを使用してつきたとしても、なごいしがいるということになるので、快には無理な相手だと判断せざるを得ませんでした。
それでは次回にてまた会いましょう