レベル2ステージ12ミッション10:ランクアップ争奪戦(10)
前回のあらすじ
ボディラダとの1VS1。快は高速、鋼鉄のバフを使い、応戦。ギリギリの戦いが続いた。
ボディラダが本気を出してきた。さっきまでとは比べ物にならないレベルで素早い。だが、高速のバフを付けた俺の方が1枚上手ではある。このまま、押しきるぞ。
「あなた…体持たないのじゃないの?」
「何を言って」
ゴキッ!!!
「っ!!!」
「ほらっ、やっぱり。」
俺はバフのことばかりを考えていて、身体への負担をすっかり忘れていた。この数分間、ボディラダと殴りあったスピードを維持してきた。俺はずっと普通の人間だった。だから、その力に身体が耐えられなくなり、腕が…
「畜生…。」
俺は回復を使って、手を元に戻した。おそらく、次の殴り合いで俺の手はなくなるかもしれない。だからこそ、俺は木製の短剣を取り出した。
「木製で戦おうって言うの?無理よ、無理。私は何をくらっても良さそうじゃない!」
確かにこの短剣は木製だ。だが、ヒラノは言っていた。武器にも意思が宿るってな。しかも、木製なら尚更だと。だから
「行くぞ、ボディラダ!」
「さぁ、来なさい。」
俺は短剣に鋼鉄のバフを付与して、木製だからということを避けるために、よくドラマでよく見た斜め下へと切り付けた。もちろん、ボディラダを真っ二つにするわけでなく、身体の表面って言ったらあれだが、皮を切った。
「っ!?そうだったわね、鋼鉄のバフで木製を金属製にしたのね。」
「その通りだ。」
このまま激昂してくれたら、ありがたい。と思う快。その思いは届く。
「さすがに今のは油断した私もダメだけど、切り付けたのはもっとダメね。キレちゃった。」
ボディラダは突進してきた。だから、俺は切り札を使った。
「う、嘘!?どうして、私の攻撃をまともにくらって!」
俺がしたのは1つ。ボディラダの攻撃を…いや、全ての攻撃を防いでくれる
「俺がしたのは"無敵"バフだ!」
「む、無敵ですって!?そんなの反則でしょ!」
そうだ、確かに反則だ。でも、この無敵バフにはデメリットがいくつもある。
1:無敵バフを付けている時は他のバフが付けれない。
2:無敵の時間は10秒
3:無敵バフを使った後では約3分、他のバフが付けれない。さらに、重複もできない。
4:使用者以外には適応されない。
とこのように、弱点がまぁまぁある。だが、初見殺しにはちょうど良い技だ。
「驚いているところ悪いが、戦い中なのを忘れたな?」
「し、しまっ」
俺は短剣を出して、ボディラダの身体を叩きまくった。その名も
「世論アタック!」
俺は単に仁美が言っていた場面を、再現してみたかっただけなのだが、どうやら、この世界でのこういうのはウケないらしい。だが、威力は十分だ。
「ぐはっ!!!」
俺の短剣にも無敵が考慮されている。1発1発に無敵レベルの威力がついているため、ボディラダが耐えられるわけはなかった。
「なーんと!!!Dランクの冒険者がBランクの冒険者に勝ってしまった!!!勝者:永瀬 快!!!」
ウォォォォォ!!!
歓声が俺を祝福してくれた。俺は意気揚々と皆のところへ戻っていくのであった。
Go new stage →
今回も読んでいただきありがとうございます。レベル2ステージ12ミッション10いかがだったでしょうか?
前回で謝らなくてはいけないことがあります。それはGo new stage →を書き忘れたことと、14時ぐらいに投稿されたことです。投稿時間の設定ミスにより、こうなりました。すみませんでした
それでは次回にてまた会いましょう