レベル2ステージ12ミッション8:ランクアップ争奪戦(8)
前回のあらすじ
ソラの怪我を見守った後、2回戦のクイズが出たが、快が考えていたこととは少し違い、作戦が破綻。ソラに続き、メルシアも脱落してしまった。
俺は学力で脱落してしまったメルシアをジウのところへ送った。その間、メルシアは文句をすごく言っていた。でも、俺が生き残ったという事実に「頑張ってね。」とだけ伝えて、別れた。
俺は決勝戦の面子が集う場所に来た。
「まさか、ガレンとミヨがここまで残るだなんて思わなかったぜ。」
「それはこっちのセリフだぜ、快さんよ。最近、冒険者になったあんたがここまで来れるだなんて誰も思わないぜ?さすが、異世界人だな。」
「異世界人!?」
ガレンがそう言うと、名雲が反応した。
「あ、あんた!まさか、日本人か?!」
「お、おぅ。」
俺がそう言うと、名雲は崩れ落ちて、涙を出した。
「良かった。ホントに同じ日本人に会えるだなんて思わなかった…。」
「俺も仁美とクソ上司以外に出会ったのは初めてだ。」
「あなた以外の方もいるのですか!!!」
俺がなだめると、名雲は自分がどういう経緯なのかを説明し始めた。
「自分はつい前に、この世界に来てね。右も左も分からずにここまで来たってわけさ。」
「えっ。ほんじゃあ、あんたも何かチート能力持ってるのか!」
「えっ、自分にそんなのがあるの?」
俺は一緒に(?)来た仁美と上司がチート能力を宿していることを話した。
「俺はなくてさ。言葉を覚えるのに苦労したぜ。」
「そ、そんなに大変な思いを…自分も頑張らなくては…。」
名雲は俺のことを思い、決意を固めたようだ。
「皆さん、こちらへ。決勝戦のくじ引きをしますよ!」
マルレッタに呼び出されて、移動を開始した。
「ガレン、ミヨ、名雲。俺と当たっても良い勝負にしようぜ。」
「もちろんだ。」
「相性的な問題もあるけれども、精進します。」
「快さんの方が先輩だから、当たりたくないな…。」
決勝戦はトーナメント制だ。ガレンとミヨはやる気だが、名雲は少し惜しんでる。こんなところに来るなよ笑とは思いつつも、当たった時は、ちゃんと尊重をしないといけないなと思った。
「さぁさぁ、決勝戦だ!生き残ったのはこの8人だ!」
マルレッタに言われて、俺たちは出てきた。
「圧倒的な力で無双!謎のエルフ:シャルロッテ!」
「剣聖王の家計の現剣聖!アルトリウス!」
「D+ランクの兄妹!ガレンとミヨ!」
「その体こそ最強の装備!ボディラダ!」
「アルトリウスと互角にやりやった男!ジルドス!」
「約1か月前、冒険者になった男!永瀬 快!」
「ついさっき、冒険者になった男!名雲 明!」
俺たちはそれぞれで会釈した。
「さーて、挨拶はすんだ!トーナメントを決めるとしよう!では、皆さん!このボックスから玉を取り出すんだ!」
俺たちはボックスの中から数字が書いてある玉を取り出した。
シャルロッテが8、アルトリウスが5、ガレンが4、ミヨが7、ボディラダが2、ジルドスが3、俺が1、名雲が6。つまり…
Aブロック1回戦が俺VSボディラダ、2回戦がジルドスVSガレン
Bブロック1回戦がアルトリウスVS名雲、2回戦がミヨVSシャルロッテとなった。
今回も読んでいただきありがとうございます。レベル2ステージ12ミッション8いかがだったでしょうか?
新しい異世界人である名雲 明が出てきました。彼は突然、この世界に来ててしまい、冒険者になってしまった不遇のキャラです。でも、ここから快と名雲は繋がっていきます。楽しみにしていてください。
それでは次回にてまた会いましょう