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社畜RPG~異世界で社畜は成り上がる~  作者: 藤畑晴輝
レベル2:新しい台頭
30/240

レベル2ステージ7:購入

前回までのあらすじ

速めにロイヤル王国へと戻った快たち。近くのでかい商業売り場の中でバイと出会い、案内された先に、獣人の姫様がいた。

「その子は外れですよ、お客様。凶暴で人にすぐに襲いかかってくるのですよ!返品され過ぎて、殺傷処分にしようかと決めかねているのです。」

どの世界でも弱肉強食だということを感じせざるを得ない発言だった。襲うからといって、動物が殺傷処分されるなんてことは俺のいた現実世界でもよく起きていた。まさか、この世界でも起きているだなんて…。

「だから、お客様。その子は止めて、別の」

「てめぇ、この野郎っ!!!」

さっきまで沈黙を貫いていたケモドがバイに手を上げようとした。それを、俺は止めた。

「姫様のことも分かるが、お前の目的は王様や仲間も救うことだろう?今、物事を起こしたら、お前もこのようになるかもしれない。今は耐えるんだ。」

「ぐっ…。」

俺の発言で、なんとか矛を納めたケモド。そんなケモドを見ていて、俺も耐えられなくなった。

「バイさん、この子にします。」

「えっ…でも」

「買います!」

 バイは注意しようとしたが、止めた。快の決意の表れに屈服してしまった。

「わ、分かりました。金は100枚になります。」

100枚か…俺の今の所持金は1枚、今回の依頼を乗り越えた報酬を加えても金は3枚になる。これはまずいな…。

「おやっ?こんなところで奴隷みたいなのを買おうとしているのですか、快?良い趣味をしているわね?」

 快の後ろから笑顔で、アンナイが現れたのだ。

「ア、アンナイか!ちょうど良かった、話を聞いてくれ!」

俺はバイから離れて、事の経緯を全て話した。ケモドや獣人の村でのこと、ロイヤル王国のことも。

「ほほぅ、それはそれは…。」

「だから、頼む!アンナイの金でこの子のことを!」

俺は必殺技:"社会で効くかは半々"の土下座をした。この世界に来てから、2度目の土下座。しかも、同じ相手に。しかも、つい前に一括払いで、共同の家も買ってもらった相手にだ。

「フフっ、良いわよ。ただし、作戦は私が考えさせてもらうよ。」

「ありがとう、ホントに。」

アンナイの金で俺は獣人の姫様を買った。

「一応、あなたが主になりますので、紋章を刻ませてもらいます。」

バイは俺の紋章を受け取り、姫様に刻んだ。無論、事が全て終わり次第、開放する予定だ。

「き、金に関しては紋章を刻ませてもいただいたので…料金」

ドサッ!

「これで、足りるかしら?」

 お金を少しでももらおうと乞食を発動させたバイにアンナイは金200枚を出した。

「へっ?こ、こんなに…?」

「足りるかしら?」

「も、もちろんです、お客様!ありがとうございます!」

 アンナイは代金を払い、快は弱っていた姫様をおんぶして売り場を出た。

「ここのバイはね、本来の金額以上のことをして、余計にお金を払わせようとする小売業でね。生活費も込みで200枚払ったの。」

「えっ、それは誰から?」

「あそこにいる旅商人のヒストさんとナエちゃんからよ。」

アンナイが指を指した先には、少しチャラそうな男とそれに突っ込んでいる女がいた。

 いつの間に、この辺の人と仲良くなったんだ。と思った快であった。


Go new stage →




今回も読んでいただきありがとうございます。レベル2ステージ7いかがだったでしょうか?

今回はちょっとした設定を公開します。それは即ち、アンナイが購入した家の金額です。アンナイは一括払いで、共同のでかい家を購入しました。実は、その時の金額はなんと金1000枚という破格の金額です。アンナイ恐るべし。


それでは次回にてまた会いましょう

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