レベル6ステージ13:男の悲痛
前回のあらすじ
快は商売場所や世界地図を見て自分の仮説が正しいことを確信。それで快はとある場所へと向かった。
男は焦っていた。永瀬 快が真実にたどり着きそうだからだ。
(ま、まずい。どうにかしなきゃ…でも、ウィッチは今、徹底治療に当てられている。ならば)
男はガウェインに連絡した。
「どうした?」
「どうする、ガウェイン。快が俺たちの作戦に気づきそうだ。」
男がそう言うとガウェインも焦り始めた。
「お、落ち着け。そろそろウィッチ様がケガから復活なされるそれまで持ちこたえるんだ。」
「む、無理だ。多分、今頃真実にたどり着いていると思う。」
それを聞いてガウェインは無になった。
「その時はその時だ。お前が殺すんだ。」
「え。」
ガウェインに言われて、男は凍りついた。
(思えばあそこから不遇が始まったっけかな。)
男は過去を思い出していた。勇者パーティーでの一時を。
(今、思えば運が良かったんだ。戦災孤児であった俺を助けてくれたのは勇者さん。そんな俺を勇者さんは必要としてくれた。俺がミスしても怒らなかったし、ジラードにイタズラした時にもあの方は庇ってくれた。でも、勇者さんが死んだときに俺は黙認してしまった…脅されたから…。あの時、俺がどうこうしていたらこうにもならなかったし、ヒナは。ぐっ………。)
男にはヒナという彼女がいた。でももういない。ウィッチたちのせいで。
「できないよ。俺にはもう。」
男から出たのは弱々しい声だった。それを聞いたガウェインは黙った。その瞬間だった。
「何をしているんだ。ランスロット。」
後ろから快の声が聞こえてランスロットは振り返った。
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今回も読んでいただきありがとうございます。レベル6ステージ13いかがでしょうか?
裏切り者はランスロットでした。予想通りでしたか?実はランスロット。レベル3ステージ8ミッション8で憂人にたいして「チート能力保持者は違うということか。」と発しています。ミューズが言っていたことと照らし合わせると裏切り者だと分かる感じです。
次回へgo! by仁美




