レベル5ステージ4:50年前の出来事(4)
前回のあらすじ
ジラードとお互いに和解に成功した快は再び進み始めた。
仲直りが済んだ快とジラード。そこで快は思いきってみることにした。
「ジラード。あんたとウィッチの関係はいったい何なんだ?それと50年前どういうことが起きたのかも説明できれば頼む。」
快がそういうと、ジラードは少しだけ悩んだ。だが、話始めた。
「私とウィッチは同じチームのメンバーだった、勇者さんの。そして、私は勇者さんの恋人だった。」
ジラードは勇者の仲間だったか。だとすると、プロムナードが言っていた勇者の仲間の7人のうちの2人がウィッチとジラード。そして、ワンチャン、ガウェインと言ったところか。さらに、ジラードは勇者の恋人。おそらく、プロムナードの部下が言っていたという目の敵はジラードのことだろうな。
「それで私たちは魔王プロムナードを追い詰めた、倒しはしなかったけどね。そこから、私たち勇者チームは3つに分離した。私と勇者さん、中立派の2人、ウィッチ含む4人に別れた。」
中立派というのが気になるが、ウィッチ含めて4人も勇者を批判するようになった。
「それでさ、勇者さんはしばし出かけてくると言って、どこか行っちゃったの。すぐに帰ってきたけど、その目はなにかを感じ取っているような目だった。」
そこからジラードは苦しげな顔になって話した。
「勇者さんは言った。自分はもうすぐ死ぬと思う。でも、最後の心残りがある。だから、ジラード分かってくれるなって。その時、彼はキスをしてくれた。それで私たちは一緒に寝たわ。でも悲劇はそこから始まった…。」
ジラードは泣き出した。
「私は見たのよ。勇者さんがウィッチ含む他の4人に殺されるのを!私は必死にこらえた。今、何か言ったら私もお腹の子供も殺されかねないって思って。」
「それって…。」
「うん、勇者さんの子供。」
勇者に子供がいたのか。それは意外だった。
「そこから私は勇者チームから逃げ出して、旧友を通じて村へ行き、ひっそりと男の子を産んだ。でも私の心残りが残っている。だからこそ、私はウィッチを、他の3人を殺したいの!」
「それだけはダメだ。」
俺が直ぐ様、言ったことでジラードも仲間たちも俺を見た。
「復讐は復讐を呼ぶ。連鎖は止めなくちゃならない。だから、ジラード。あんたは堪えるんだ。」
「じゃあ、どうすれば良いのよ…。」
ジラードがそう言ったため、俺は腕輪をあげた。
「これは、勇者さんの…どうしてあなたが。」
「おまじないさ。どうしても4人を殺したい衝動にかられた時に、これを見るんだ。そのなかには勇者がいることを思い出すんだ。」
実はこれはプロムナードからもらった勇者が落とした腕輪だ。それをジラードにあげた。つまり、勇者がジラードのもとへ戻ったのだ。
「分かった…。頑張るよ、私。」
そう言ってジラードは再び前へと向いた。
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今回も読んでいただきありがとうございます。レベル5ステージ4いかがでしょうか?
ジラードの正体に意外性を持ちましたか?それにしてもジラードに子供がいたことに驚きましたか?ジラードの子供はいつか出します。…いやもう出てかもしれませんね。
新ステージ byシュレディンガー




