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till
河川敷に小石
ふっと投げて水平を跳ねる
てめーの石じゃ遠くにいけねえ
そんなふうに笑うなよ
泣きながら笑うな
春はどうせ死ぬ
脆弱性に見落とした電波
綿毛の散ったたんぽぽの前で
日々は無力に横たわる
凍った哀しみを背負いながら生きて
おわったひとの代わりになる
寂しさを紛らわすようで
その実 哀しみを解凍していたよ
ふとしたときに思い出して
きみの名前の星座をつくって
かたちなんて覚えてなくて
星の並びはぐちゃぐちゃで
てめーの星はどこに輝いてんのか
わかんなくて
砂塵 渦中 昂然
群青 黄土 紅蓮
きみがなにも遺さなかったように
あたしもまた なにも遺せないでいるよ
いまも星を捜している
まっくろい星
暗い詩なんて、ここじゃなきゃ書けないんです。残念ながら苦笑
2019/04/13