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詩集「再见」  作者: 維酉
数式
28/35

止まる!

高速で横切っていく車体の数々

だいたいみんな知らない人

前にすれ違ったこと

一度くらいはあるのかもしれないけど

知らないものは知らないし


記憶違いならごめん

たぶん 会ったことあるよね


いまこの瞬間に

街がぴたりと止まったら!

どれだけ素敵な星々の光が

さんざめいて鳴り止まないんだろう

遠くから聞こえるクラクションだって

神秘的な静寂に埋もれてしまう

救急車のサイレンはドップラー効果の一点で止まる

ねこの尻尾が凍ったみたいに伸びる

街よ 止まれ!

そしていま美しくあれ

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