20/35
スー
望遠鏡で青空を覗くな
青と光でいっぱいいっぱいになっちゃうから
かんたんに詰め込もうとしちゃだめ
もっと大切にしないと
空白は空白で必要だから
きみと
写真を撮る約束を
いつかしたはず
それを果たすのはいまになってしまったけど
ぜひとも許してください
泣いてしまっても
回覧板を回す程度の愛情でも
幸せであることに違いなかったよ
寂しさはいつも空回りして
結局ひとを遠ざけたけれど
さよならをいわれただけ
どこかマシだった気が
しなくも ない
泣いてしまいそうになっても
さよならに救われたなら
まだきみは
やさしさのかけらを