第十師団 医療日誌(その後の追記)
グルディ・オーサ医療日誌
ーーーーーー
患者
ミギノ・カミナメイ
食欲あり。(ただし少量)
体温はやや低め。
排便あり。
過度の筋疲労は七割回復。
内服薬を天樹草から温草二。
外傷、自然治癒を促すために草薬に変更。
ーーーーーー
くんくん、
『ムォッ、***、*********、**ラート・*リース**ラート、』
「味わうな。息を止めて、一気に飲み下す。残すなよ」
『・・・、うぐ、うぐ、***、』
「よし、飲んだな。温草は口に入れると寒気がするが、飲んじまえば身体が温まる。・・・ガキはだいたいギャーギャー言うんだが、お前はえらいな」
『**ウ****ニニ*シ』、
「ごちそうありがとうございます、メアーさん」
「・・・・・・・・うまかったのか?・・・?、そうだほら、これやるよ」
「飴・・・、ありがとうございます」
***一年と三ヶ月後。
ファルド共和国、ファルド王国。
王都医療研究所。
「はぁ。いいなあー。権力と金を持つ奴は、犯罪犯しても無罪だからなー。いやになるなー、可哀想だぜ。真面目に生きてる、俺、」
「・・・・・・・・なんでお前が、ここにいんの?」
「見た目が良くて、性格も良くて、頭が良いからに決まってんだろ。お前が抜けた、医療師団、それの相談役だから。面倒くせえな」
「・・・・・・・・」
「オーラの血筋は処刑。特例として半分王家の血で護られた、メアー・オーラの血筋は不問。お前の甥だか姪だか雛鳥は、ピーピー鳴くだけで、使えねえんだよ」
「・・・・・・・はぁ、」
「はあ?、は、こっちだぜ。っつーかさ、何この日誌、雑すぎだろ。せめてブスガキに、何をどんくらい飲ませたか、薬の量は記入しろ。そして経過観察、日付を入れる!」
「頭に入ってるから」
「巫山戯んな処刑候補筆頭。いつどうなるかわかんねえ、オメエの頭の中に記録されたって意味ねえから。外に出せ。馬鹿から天才まで分かるように書き残せ」
「わかったわかった。お前もう、国に帰っていいぞ」
「んだと、ウォラ!」
「わかったわかった、本当に、帰っていいから」
「もっぺんいってみろや!・・・!」
「・・・、・・・・」
「・・・・!!」
「・・・」
「!!!」