オトモダチ
スタンは寮で同室になった時からの悪友だ。
リョーイはそのイトコでなつっこい年下の友人だ。
そして僕の婚約者になったミアはリョーイの妹。
婚約は認めるくせに二人とも「ミアはまだ子供だから」と言って二人っきりの時間は作れない。
子供相手に不適切なことをする気はない。
婚約がなってからは長期休暇の時はスタンの実家で過ごすようになった。
リョーイとその妹たちも今、母親の実家であるスタンの家を拠点にしているのだ。
「ウチの母さんが、ちょっとねー」
そんな言葉で濁される事情は分からない。
スタンは自分より年下のいとこが傍で過ごして兄貴ぶれるとうざいぐらいはしゃいでいた。
彼らはとても仲がいい。
時々、たがを外したおいたをしようとするのを引き留めるのが大変なほどに。
おかげでミアとの婚約というより二人のお目付け的な意味でもいろいろ融通してもらってる気がしてたまらない。
まぁ、助けられている悪友だしミアにとって家族ならいずれ彼らも家族だ。
「かわいいお嬢さんネ」
そう笑うのはスタンの女トモダチのジェスリン。随分と開放的な彼女はスタンと『割り切ったオツキアイ』だとお互いに笑いあっている。
「彼女をからかわないで欲しいな」
「ダイジョーブ。イジメないわ」
ウィンクされて頬を合わされて軽くハグをかえす。
「あら」
ジェスリンが声を上げてするっと抜けていった。
「ジェシーはどうしたんだ?」
少し間を空けてスタンが寄ってきた。
さぁと答えれば不満そうに唸る。
「恋人じゃないんだろう?」
独占欲ぽいからからかってみる。たぶん、スタンは本気になりかけている。
「違うさ。お互いにあと腐れないオトモダチだよ」
どちらかというとジェスリンの方が割り切ってるのかも知れない。
その後、なぜかミアにジェスリンとの仲を疑われた。