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第二話   「読書」

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 Tea time.2

  This book inspired the girl with a mischievous mind.

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「どうぞ」



 すでに就寝したものと思っていた主の書斎から漏れる光に、もしやとノックをすれば、確かな少女の声。



「お嬢様、まだ起きていらっしゃったのですか?」


「なんとなく買っただけの本が、面白くてね。区切りのいいところでやめようとは思ったのだけど。」


「娯楽小説ですか。お嬢様にしては珍しいですね。どのような内容か、聞いてもよろしいですか?」


「お嬢様に密かな思いを持つ執事の話」



 くすくすと笑う少女の顔に、少し頭痛めいたものを感じながら、



「本当に、なんとなくで選んだので?」


「もちろん、貴方をからかう為に。……な-んて、ね。ただ、本当に面白かったのは予想外だったわ。でも……さすがに明日に差し支えるから、もう眠るわ。でも其の前に……」


「レモネード、ですね? 温めてまいります」


「あら、よくわかったわね。ありがとう」


「もちろんです。片思い中の執事ですから、これぐらいは気づかないと」


「……ぷっ! くすくす……もう、拗ねないの。変なところで子供っぽいんだから」


「それでは、失礼します」


「そうそう、言い忘れてたわね」



 下がろうとした青年に、少女は先ほどと同じような笑顔で呼び止める。




「なんでしょう?」


「この小説だけどね。……実は二人、両思いなのよ」


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