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君がいた  作者: 南十字輝
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固定風景から

大雑把に言えば普通の会社員だと思う。

学校を卒業して、それなりに型にはまった就職活動をし、多少の競争を潜り抜け、そこそこ安定した規模と背景の企業に就職した。志を同じくした仲間に恵まれ切磋琢磨しつつ、紹介を通じて妻と知り合い、家庭を築き子宝に恵まれた。年齢と経験に見合った昇進をし、まあ多少は忙しいけどやりがいのある仕事をしている。

そこに全然不満はない。


不満があるとしたら、人生の途中からはらりと落ち始めた頭の毛と、慣れてきたせいで刺激も感動もなくなった目の前の風景。

でもそこに文句を言い始めたらおしまいだと思う。わがままだと思う。


社会人になって数十回目の春がきた。

色んな思惑や事情の絡んだ人事発表に基づき私はまたひとつ、昇進した。

勤務する居室も、メンバーも、仕事内容も今までとは一新される。事前に根回しだの挨拶だのは済んではいるけれど、それでもまだ日常になるほどこの出来事は色あせてはいない。

いつかは色あせ、ただの見慣れた風景になってしまうのかもしれないけれど・・・


そう思っていた。君に会うまでは。





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