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プロローグ
ーーなんで俺は下半身裸で街中に寝転んでいるんだ?
冷や汗が止まらない、思考も追いつかない、ついさっきまで自室のベッドの上だったはずなのに気が付いたら見知らぬ街にいた。
周りからは俺を指さしながら叫んでいる女性の悲鳴や集まった人達のざわめきが聞こえる。
見上げたら見慣れた天井だったはずなのに、今は青く澄んだ空が広がっている。
皮肉にも、とても綺麗だった。
「警備隊を呼べ!!」
野次馬の一人が叫んだ。
彼は、間もなく駆けつけた屈強な男たちに捕まり投獄された。
ーーああ、俺の人生終わった。
一瀬護は目の前が真っ暗になった。